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GPSデータロガー超入門|初心者が最初に身につけるべき“タイムの読み方”と走りの改善ポイント

コラム
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サーキット走行を始めてしばらくすると、誰もが必ず感じる壁がある。それは「自分の走りがなぜ速かったのか、あるいは遅かったのかが分からない」という問題だ。運転している本人の感覚と、実際に計測されるラップタイムが一致しない――多くの初心者が最初に直面するこのギャップこそ、上達を妨げる最大の要因である。

この“感覚のズレ”を解消してくれるのが、GPSデータロガーだ。データロガーというと「上級者向けの高度な解析ツール」という印象があるかもしれない。だが実際はその逆で、最も大きな恩恵を受けるのは初心者である。なぜならデータロガーは、タイムの良し悪しを客観的に示し、自身が気づいていない問題点を明確にしてくれるツールだからだ。

▶関連記事:「車・サーキット向けデータロガー徹底ガイド|GPSロガーとスマホアプリの違い・おすすめも紹介

本記事では、GPSデータロガーの機能そのものを深く掘り下げるのではなく、「初心者が最初に身につけるべき“タイムの読み解き方”」に焦点を当てる。波形分析やライン取りの比較といった中級・上級の使い方に進む前に、まずはデータロガーの“最も重要な基礎”を押さえてもらいたい。

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結論|データロガーは「問題点の抽出ツール」である

初心者がサーキットで最初にやるべきことは、「どこが上手くいっていて、どこが改善すべきポイントなのか」を正しく知ることだ。速さを追求する以前に、まずは“現状を正しく把握できる状態”を作らなければならない。

そのために最適なのがGPSデータロガーである。

データロガーを使う最大の理由は、タイムの良し悪しを客観的に把握できるところにある。走行中の感覚はあてにならないことが多い。本人は「上手く走れた」と感じても実際は遅かったり、逆に「ミスした」と思っていた周が意外と速かったりする。この“感覚と結果のズレ”は、初心者が上達を妨げる最大要因だ。

データロガーは、このズレを数値として見せてくれる。

  • どの周が速かったのか
  • なぜ遅かったのか
  • どの区間でタイムを落としているのか
  • どの周が安定しているのか

こうした情報を、走行後すぐに明確な形で提示してくれる。

つまりデータロガーとは「速く走るためのハイエンド機材」ではなく、“自分の走りを正しく理解するための基礎ツール”といった方が正しい。

むしろ初心者ほど、感覚だけに頼ると誤った判断をしてしまいがちだ。間違った方向で努力を続けてしまうと、タイムは伸びないし、再現性も安定しない。これらを避けるためにも、まずはデータロガーで“自分の走りを客観視する習慣”を作ることが重要である。

本記事では、その最初のステップとして「タイムの読み方」と「感覚との結びつけ方」に焦点を置く。ここが理解できれば、次の段階である走行ライン解析や波形比較などが一気に意味を持つようになる。

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運転の上達に必要な3つのリンク

ドライビングを構成する要素は、大きく分けて次の3つである。

  • ① ドライバーの操作・感覚
  • ② クルマの動き
  • ③ タイム(結果)

走りが上達してくると、この3つの要素が自然と一致してくる。

しかし初心者のうちは、この3つがバラバラになりやすい。ここを理解していないと、自分の走りが「なぜ速かったのか」「なぜ遅かったのか」を判断できず、改善の方向性が見えなくなってしまう。

そこでまず、初心者から上級者までが経験する4つの状態を整理しておく。

状態A:すべてがバラバラ(初心者の典型)

サーキットを走り始めたばかりの多くの人は、この状態にある。

  • 操作が安定していない
  • クルマの動きも感じ取れていない
  • タイムも毎周バラバラ
  • 良い周と悪い周の違いが分からない

これは悪いことではなく、誰もが通るスタート地点である。ただしこの状態のまま走行を続けても成長スピードは遅い。なぜなら、改善の“理由”を特定できないからだ。

状態B:感触は悪いのに、なぜかタイムは良い

本人の感覚ではミスしたと感じるのにタイムは良い。いわば「偶然の速さ」。

  • なぜ速いのか説明できない
  • 再現性がない
  • “感覚と結果のズレ”に気づけない

この状態が長く続くと、速い走りが再現できず、成長が止まりやすい。

状態C:操作の感触は良いのに、タイムが悪い

ドライバーは「うまくできた」と感じているのに、実際のタイムは遅い状態。

  • 努力の方向性が間違っている
  • 自分では良いと思っている部分が、実はロスになっている

このズレは感覚だけでは認識できないため、データによる裏付けが必要になる。

状態D:操作=クルマの動き=タイムが一致している理想状態

上級者が到達している領域であり、最も安定して速さを発揮できる状態。

  • 良い感触の周は必ず速い
  • 悪い感触の周は必ず遅い
  • 再現性が高い

データロガーは、この“理想のリンク状態”へ向かうための基盤を作るツールである。

初心者がまず目指すべきは「状態A → 状態B」

いきなり状態D(理想形)を目指す必要はない。

最初にやるべきことは、

「タイム(良/悪)と自分の感覚を結びつけること」

これができれば「なぜ速かったのか」「なぜ遅かったのか」を説明できるようになり、走行ごとに明確な改善が生まれる。

そして、この“感覚とタイムの紐づけ作業”を助けてくれるのが、まさにデータロガーである。

▶関連記事:「車・サーキット向けデータロガー徹底ガイド|GPSロガーとスマホアプリの違い・おすすめも紹介

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GPSデータロガーでできること(超初級編)

データロガーと聞くと、複雑な波形や多項目の数字を読み解く“分析ツール”というイメージが強い。しかし実際には、初心者が最初に使うべき機能は非常にシンプルである。それは 「タイム計測」と「タイム分析」の2つだ。

この章では、初心者が最短で上達につなげるために必要な超基本機能を整理し、それがどのように「感覚とタイムを結びつける」助けになるかを解説する。

タイム計測

ラップタイム

サーキット走行のもっとも基本となるのがラップタイムだ。

1周ごとのタイムが正確に記録され、何周目が速くてどの周が遅かったのかをすぐに確認できる。

従来のストップウォッチでは誤差も出やすく、周回を重ねると管理が難しくなる。しかしGPSロガーは、外部要因に左右されず、自動的に全周のタイムを蓄積してくれる。初心者にとっては、この「自動でデータが残る」こと自体が大きなメリットだ。

区間タイム(セクタータイム)

GPSロガーの大きな強みが、細かい区間タイムを取得できる点である。

コースレイアウトに沿ってセクターを設定するだけで、コーナーごと・ストレートごとのタイムを切り分けて記録できる。

これによって、次のような発見が生まれる。

  • ヘアピンだけ毎周遅い
  • ストレートの伸びに差がある
  • 高速コーナーだけタイムが良い・悪い
  • 走りの強み・弱みが明確に見える

1周全体で見ると分からない課題が“細切れ”で可視化されるため、改善ポイントの特定が一気にラクになる。

タイム分析(初心者が最優先で使うべき項目)

ここから紹介するのは、筆者(ちゃっく)自身も実際に走行後まっさきに確認している指標であり、初心者がもっとも活用すべき基本機能だ。

この項目を使うだけで、“良かった周と悪かった周の理由”が自然と見えてくる。

ベストラップ(Best)

その日の走行で最も速い1周。

「何周目に出たのか」「どの状況だったのか」を理解することで、再現性のヒントが見える。

例:
  • タイヤが温まった5周目にベスト → ウォームアップ不足が課題
  • クリアラップでベスト → トラフィック処理の改善が必要

ベストローリングラッ(Best rolling)

聞き慣れない人もいるかもしれないが、非常に重要な指標である。

“計測ラインの位置に縛られない、つながった1周のベストタイム” のこと。

つまり、本来のベストな走りがどれくらい速いのか、より実際に近い形で示してくれる。

  • 理想的な周は遅く見えている
  • 実は別の周をつなげるともっと速い

こうした「気づいていない可能性」を教えてくれる。

理論ベストラップ(Best theoretical)

これは各区間のベストタイムだけを繋ぎ合わせた“理論上の最速ラップ”である。

現実にはこの数値通り走ることはほぼ不可能だが、重要なのは ベストラップとの差 だ。

例:
  • 理論ベスト 1’06.5
  • 実際のベスト 1’06.8

差:0.3秒 → 安定している

  • 理論ベスト 1’06.5
  • 実際のベスト 1’07.5

差:1.0秒以上 → 走り方のムラが大きい

タイムのバラつきを理解するうえで、とても役立つ指標である。

平均値(平均ラップタイム)(Average)

走行した全ラップタイムを平均したもの。

ベストとの差が小さいほど、安定して速く走れている ことを意味する。

逆に差が大きい場合は、ブレが多いということになる。

これは安定性を評価する最もシンプルな数値だ。

中央値(Median)

タイムを速い順に並べた時の真ん中の値。

  • 平均値よりも中央値が速い → “悪いラップ”が平均値を押し下げている
  • 平均値よりも中央値が遅い → “良すぎるラップ”が平均を押し上げている

つまり中央値を見ることで、

「極端に遅い/極端に速いラップがどれくらい混じっているか」

を確認できる。

初心者は悪いラップを気づかないことが多いため、中央値は改善のきっかけを教えてくれる。

標準偏差(ばらつきの度合い)(Std deviation)

少し専門的に聞こえるが、実は非常に分かりやすい。

標準偏差とはタイムの散らばり具合を数値化したものであり、

数値が小さいほど走りが安定している。

例:
  • 標準偏差 0.15 → 安定している
  • 標準偏差 0.50 → ブレが大きい
  • 標準偏差 1.00 → 毎周走り方が違う

初心者が超初級でまず目指すべきは、「標準偏差を小さくしていくこと」=走りのムラを減らすことである。

これらの分析が“感覚との結びつけ”につながる

ここまで紹介した指標は、一つひとつの意味は単純だが、組み合わせて見ることで「感覚と結果のズレ」を非常に分かりやすく提示してくれる。

たとえば次のようなケースだ。

  • 上手く走れたつもりのラップ → 区間タイムが悪い
  • たいしたことないと思ったラップ → 平均より明らかに良い
  • 安定してきたと思った → 標準偏差はむしろ増えている

こうした“気づき”を積み重ねることで、

タイム(良/悪)=感覚(良/悪)

が徐々に一致していく。

つまり「状態A → 状態B」へ進むために、この分析は欠かせないプロセスになる。

▶関連記事:「車・サーキット向けデータロガー徹底ガイド|GPSロガーとスマホアプリの違い・おすすめも紹介

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タイム(良/悪)=ドライバー(感覚)を作る方法

データロガー活用の超初級で最も重要なのは、

“タイムの良し悪し”と“自分の感覚”を一致させることである。

これができるようになると、走行後に「なぜ速かったのか」「なぜ遅かったのか」を説明できるようになり、改善ポイントが一気に明確になる。ここからドライバーとしての成長スピードが劇的に上がる。

では、どうすればこの一致を作れるのか。

ポイントは大きく分けて3つである。

良いラップと悪いラップを“客観的に”区別する

走っている最中の感覚は、意外なほどあてにならない。

初心者はもちろん、中級レベルでも「よく分からないけど速かった」「なぜか遅かった」ということは日常茶飯事だ。もちろん偉そうにブログを綴っている筆者自身も同様である。

そこで必要になるのが、“事実としてのタイム”を基準に振り返る習慣である。

具体的には次の手順を踏む。

① まずラップタイムの全体像を確認する

  • どの周が良かったのか(ベストラップ前後を中心に)
  • どの周が悪かったのか(平均値から大きく外れているラップ)

② 区間タイムから「遅かった区間」「速かった区間」を特定する

1周の良し悪しは細かく見ると部分的な改善点に変わる。

  • ヘアピンだけ遅い
  • 最終コーナーがバラつく
  • 立ち上がりだけタイムが落ちる

区間ごとに良し悪しを把握すると、次のステップにつながりやすい。

③ 良い/悪いラップを“事実ベースで”ラベル付けする

感覚ではなく、データを基準にした振り返りが重要だ。

初心者が最初に目指すべきは、

  • 「速かったのはこの周」
  • 「遅かったのはこの周」

と、まず“正しく分類できるようになること”である。

これは非常にシンプルだが、このステップができるだけで上達速度がまるで違う。

自分の感覚を“後から再現”できるようにする

タイムと区間の良し悪しを把握できたら、次に行うべきは、

「その時の感覚を思い出す作業」である。

ここで使うのが車載動画だ。

タイムと感覚を結びつけるためには、「実際にどんな操作をしていたか」「その瞬間にクルマがどう動いていたか」を映像で確認するのが最も効果が高い。動画は感覚を補う“記憶の代役”になる。

具体的な手順

ベストラップを動画で確認

 → ブレーキポイント、舵角、アクセルの入れ方、ラインを観察

平均より遅いラップも確認

 → どこでロスしているかを発見

そのうえで、次の問いを自分に投げかける。

  • 「速かったラップのとき、自分は何を感じていたか?」
  • 「遅かったラップのとき、どんな感触だったか?」

こうして“感覚の裏付け”を取っていくことで、徐々に 「感覚と事実(タイム)」がリンクし始める。

良い感覚=良いタイムを“再現”できるようにする

タイムと感覚を結びつけるだけでは、まだ初心者の域を出ない。

重要なのは、それを再現できるかどうかである。

再現性こそ、上達の真価を問う基準である。

再現性を高めるためのポイント

良かったラップの特徴を「1つ」に絞る

 → たとえば「ブレーキリリースがスムーズだった」など

次の走行では“その1つだけ”を意識する

 → 欲張って複数改善しようとすると逆効果

データでその変化を確認する

 → 区間タイムや標準偏差で安定性を評価

このプロセスを繰り返すことで、

「良い感触で走れた時は必ずタイムも良い」

という状態に近づいていく。

これは「状態B → 状態C → 状態D」へ向けた第一歩であり、データロガーを使うもっとも大きな価値だ。

タイムと感覚が結びついてくると何が変わるか?

  • 良い走りを“狙って”再現できるようになる
  • 悪いラップの原因を正しく特定できる
  • 練習の質が上がり、成長スピードが跳ね上がる
  • 走りの安定性が向上し、結果的に安全性も高まる

データロガーは魔法の道具ではないが、“判断を間違えないための道具” である。

そしてその最初の役割が、「タイム(良/悪)と感覚を一致させる」という超初級のステップとなる。

筆者の実際の活用フロー

ここまで、データロガーの超初級として「タイムを読み解くための基礎」を整理してきた。では実際に、私自身はどのような順番でデータをチェックし、改善ポイントを見つけているのか。ここでは筆者のリアルな分析フローを紹介する。

なお、私はFJ1600・スーパーFJ・VITAなどでデータロガーを活用してきたが、データをPCに取り込んでまず最初にやることは常に同じだ。「まずはタイムの全体像を掴み、改善の種を見つける」 という超シンプルな流れである。

初心者でもそのまま真似できる内容なので、ぜひ参考にしてほしい。

ステップ1:ベストラップの確認

走行データをPCに取り込んで、まず最初に確認するのがベストラップだ。これは“その日の走りの基準点”になる。

  • 何周目にベストが出たのか
  • どのコンディションだったのか
  • 自分はその瞬間どう感じていたか

この3つが揃うと、その日一番良かった走りを客観的にとらえることができる。

初心者の多くは、「自分がベストを出した周の感覚を覚えていない」ということが非常に多い。だからこそ、ここを丁寧に確認するだけでも、走りの理解が大きく進む。

ステップ2:ベストローリングラップの確認

次に見るのがベストローリングラップである。

これは計測ラインの影響を受けない“つながった最速の1周”で、実力に最も近いタイムだと言っていい。ベストラップそのものより、こちらのほうが走りのポテンシャルを正確に映し出していることが多い。

  • 本当はもっと速いはずの走りが埋もれていないか
  • 逆に、ライン取りやアクセルのタイミングでロスしていないか

この比較をすると、「伸びしろの量」が具体的に見える。筆者はこのベストローリングラップの数値を次の走行の目標タイムにすることも多い。

ステップ3:理論ベストラップの確認

その次に確認するのが理論ベストラップだ。

理論ベストは、各区間の最速タイムを単純につなぎ合わせた“理論値”であり、現実ではまず出ない。しかし、現実のベストラップとの差を見れば、走りの安定性が一目で分かる。

例:

  • 理論ベストとの差が0.2秒 → とても安定
  • 差が1秒以上 → ムラが大きく、走りがバラバラな証拠

ただし筆者はこの特性を逆に利用することがある。タイムアップの壁にぶつかった時に、あえてバラバラの走行ラインや走り方をすることでタイムアップのヒントを探す時がある。それが上手く機能した時は、理論ベストラップとの差が開くときがある。これはベストタイムだけを見ていると気が付けないポイントだ。

ステップ4:区間タイムの分析(ベスト/平均/中央値/標準偏差)

ここからが最も重要なステップだ。

私は次の順番に、区間ごとの傾向を確認している。

区間ごとの標準偏差

筆者が最初に確認するのは、この区間ごとの標準偏差である。

標準偏差は「タイムの散らばり具合」を表す指標で、数値が大きい区間=走りのバラつきが多い区間と判断できる。

区間タイムはデータ数が多く、すべてを同じ優先度で見ようとすると効率が悪い。そのため、まずは標準偏差の大きい区間から順番に改善ポイントを探すようにしている。

区間平均と中央値

次に区間平均と区間中央値の位置関係を確認する。

中央値が平均より下にある場合 →「良いラップ(ベスト寄り)」を重点的に確認する。

中央値が平均より上にある場合 →「悪いラップ(ワースト寄り)」を重点的に確認する。

こうすることで、区間内でどのラップが全体を押し上げている(押し下げている)のかが掴みやすくなる。

区間ベスト・ワースト

標準偏差 → 区間平均 → 中央値 でおおよその“アタリ”をつけたら、次は区間ベスト/区間ワーストの感覚を思い出す作業に入る。

しかし、区間ごとの細かい感覚まではさすがに記憶しきれないことが多い。そのため、ここで車載動画をチェックし、実際の操作・ライン・挙動を照合する。

このプロセスによって、「なぜその区間が速かった(遅かった)のか」が具体的な根拠を持って理解できるようになる。

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ステップ5:走行ライン・波形の確認(本記事では深掘りしない)

ここまでの分析を終えて、はじめて波形(ブレーキ・アクセルワーク)や走行ラインを確認する。

なお、ここまでの作業は、データをPCに取り込んでから5〜15分ほどで完了する。

波形分析については、ブレーキの抜き方、アクセルの開け方、ステアリング操作など、多種多様な分析方法が存在し、内容も複雑だ。本記事では超初級に絞っているため深掘りはしないが、ブログのアクセス状況を見ながら、今後は波形分析の解説記事も順次公開していく予定である。

特に重点的に見るポイントはこの2つ

私が20年以上モータースポーツをやってきた中で、「これは本当に成長につながる」と実感しているチェックポイントは大きく2つ。

1. 上手く走れた“つもり”なのにタイムが悪かった場所

→ 努力の方向性が間違っているサイン

2. 特に印象がないのにタイムが異様に良かった場所

→ 無意識で良い操作ができている可能性が高い

この2点を見つけるだけで、次の走行で意識すべきポイントが一気に明確になる。

まとめ|波形分析に進む前に“超初級の土台”を固めよう

データロガーというと、多くの人がブレーキポイントやアクセルワークの“波形分析”を思い浮かべるかもしれない。確かに、波形はより高いレベルを求めるドライバーにとって強力な武器となる。しかし、そこへ急いで進む必要はまったくない。

むしろ、波形解析に入る前にやるべき超初級のステップを確実に終わらせたほうが、結果的に何倍もの速度で上達できる。

その超初級ステップとは次の3つである。

  1. タイム(良/悪)を事実として把握すること
  2. タイムと自分の感覚を結びつけること
  3. 良かった/悪かった理由を自分の言葉で説明できる状態にすること

この「タイムの読み解き」ができていない状態で波形を見ても、“何をどう改善すればいいのか” が分からない。波形は情報量が膨大で、目的意識なしではただのグラフになってしまう。

逆に、超初級をきちんと積み上げておけば、波形分析は一気に意味を持ち始める。

「どの区間を見ればいいか」「どんな挙動を探すべきか」が明確になり、データロガーが本当の意味で“武器”に変わる。

初心者が最初に取り組むべきなのは、複雑な分析ではなく、タイムと感覚をリンクさせる“土台づくり”。

この土台が固まると、走りの質が一気に高まる。そしてその変化が実感できたとき、データを見る楽しさが一段と増してくる。

超初級ができれば、中級へ、中級ができれば上級へ。データロガーは、あなたの成長に合わせて深く活用できる道具となっている。

まずは焦らず、今回紹介したステップから始めよう。その積み重ねこそが、最短で“理想の走り”へ近づくための道となる。

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