先日、TGRラリーチャレンジin蘭越を実際に観戦してきた。ラリー北海道やラリーカムイとはまた違った空気感で、初心者でも大会全体を楽しみやすい構成になっていたのが印象的だった。
「ラリーを一度見てみたい」「モータースポーツを始めてみたい」という人には、正直この大会が一番おすすめできると感じている。観戦を終えて出てきた結論はシンプルで、「これは友達を連れてくるべきイベントだ」ということ。今回はその理由を、当日の体験を交えながら書いていきたい。
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結論|ラリーファンは友達をこのイベントに誘うべし!
先に結論から書いてしまうと、TGRラリーチャレンジin蘭越は、ラリーを知らない人を連れて行くのにものすごく向いている大会だ。
セレモニアルスタート、イベント会場、サービスパーク、SSS観戦までがコンパクトにまとまっていて、「ラリーというのはそもそも何をしている競技なのか」を、1日の中で自然と理解できるようになっている。
しかもコンパクトだからといって物足りないわけではなく、本格的なラリーならではの迫力もしっかり味わえる。そして何より、走っている選手たちを見ていると「自分もやってみたい」という気持ちが湧いてくる。
つまりこの大会は、観戦だけで終わらずに、モータースポーツを始めるきっかけになりうる大会だ。
TGRラリーチャレンジとは

初心者向けのラリーシリーズ
TGRラリーチャレンジは、トヨタが主催する初心者向けのラリーシリーズだ。全国各地で開催されている、地域密着型のイベントでもある。
「初心者向け」と聞くと競技としては物足りないのではと思うかもしれないが、実際のラリー競技そのものは本格的。その上で、初めて挑戦する人でも参加しやすい環境やサポートがしっかり整っているのが特徴になっている。
見るだけの大会ではなく、いずれは自分で走ることにもつながっていくシリーズという点が、他のラリー観戦とはひと味違うところだと思う。
観戦者も楽しめる情報発信
大会が終わった後も、フォトギャラリーやダイジェスト動画、大会情報などのコンテンツが用意されていて、その場限りで終わらないのもありがたい。
こうした情報発信のおかげで、モータースポーツへの入口としての間口が広く保たれている印象を受けた。
TGRラリーチャレンジin蘭越の特徴

ラリーカムイと同じ蘭越町で開催
今回の舞台は北海道・蘭越町。7月に開催されたラリーカムイと同じ地域での開催になる。
ただし、サービスパークなどの会場は異なる場所に設けられていた。同じ地域で開催されていても、大会によって観戦環境がここまで変わるのかと、率直に驚いた部分でもある。
▼ラリーカムイ観戦記は下記

会場がコンパクトで観戦しやすい

セレモニアルスタート会場、イベント会場、サービスパーク、SSS観戦会場。これらすべてが徒歩圏内にまとまっているのが、この大会の最大の特徴だと感じた。
移動に時間を取られないぶん、純粋にラリーそのものを楽しむ時間が増える。これは観戦初心者にとって、かなり大きなメリットだと思う。
初心者でもラリーの流れが分かりやすい
タイムスケジュールも、観戦者の動線を考えた構成になっていた。「スタート→サービス→競技→イベント」という流れを、迷うことなく追いかけられる。
本格的なラリーになると、観戦ポイントをどこかに絞らざるを得ない場面が多い。実際、ラリー北海道ではSS観戦を優先して、リエゾンやサービスパークの見学は諦めた経験がある。
その経験と比べると、TGRラリーチャレンジは「ラリーを1日で理解する」のにとても向いている大会だと感じた。
▼ラリー北海道観戦記は下記

これからモータースポーツをやりたい人の入口にもなる

全日本選手権とは違う「身近さ」
SSS会場で実際に競技を観戦していると、全日本ラリー選手権とはまた違った雰囲気があることに気づく。
超ベテランの選手から、その日がラリーデビューという選手まで、同じ大会の中を走っている。もちろんトップ層の走りは本格的で、見ていて素直に迫力を感じる。
「今日がラリーデビュー」の走りが面白い
一方で、デビューしたばかりの選手は、まず完走を優先した走りになる。トップ選手のような速さはないけれど、それもまたラリーのリアルな姿だ。
その走りを見ていると、「自分が参加したら、まずはこんな走りになるんだろうな」と自然に想像できてしまう。この「自分でもできるかもしれない」という感覚を持てることこそ、この大会の大きな魅力だと思う。観戦者と競技者の距離が、想像以上に近い。
ラリー版のヤリスカップやロードスターパーティレース
レースには「入門カテゴリー」がある
サーキットレースの世界には、モータースポーツ初心者向けのカテゴリーがすでに存在している。ヤリスカップやロードスターパーティレースがその代表例だ。
どちらも、参加へのハードルをぐっと下げてくれるレースになっていて、レースファンの中にはこうしたカテゴリーから競技を始めたという人も少なくない。いわば「レース沼」の入口として機能しているわけだ。
TGRラリーチャレンジも同じ役割を持つ
そう考えると、TGRラリーチャレンジは「ラリー版の入門カテゴリー」と言えるのではないだろうか。
本格的なラリーを体験しながら、初心者でも参入しやすい環境が整っている。ベテランとデビュー選手が同じ舞台を走ることで、「見る→興味を持つ→自分も走ってみる」という導線が自然に作られている。
これこそが、今回この大会を「沼の入口」だと感じた一番の理由だ。
ジムカーナとダートラにも同じコンセプトの大会が欲しい
サーキットレースにもラリーにも、入門向けの代表的なカテゴリーが存在している。一方でジムカーナやダートトライアルには、メーカーが大々的に発信するような入門イベントがまだ無いように感じる。
実は車両や装備の面で言えば、ジムカーナやダートラの方が始めやすいケースも多い。それでも「そもそも知られていない」ことが、参入への壁になってしまっている気がする。
メーカーが主体となった初心者向けのジムカーナ、ダートトライアル、サーキットトライアルがあれば、もっと面白いことになりそうだ。モータースポーツの裾野を広げるには、競技そのものの魅力だけでなく、「入口」をきちんと作ることが大切なのだと、今回の観戦を通じて改めて感じた。
まとめ|TGRラリーチャレンジはラリー観戦・入門におすすめ
TGRラリーチャレンジin蘭越は、ラリー観戦初心者に自信を持っておすすめできる大会だった。
会場がコンパクトにまとまっていて、ラリー全体の流れをつかみやすい。ベテランの本格的な走りと、デビューしたての選手の走りを同じ日に見られる。そして何より、観戦するだけでなく「自分もやってみたい」という気持ちにさせてくれる。
ヤリスカップやロードスターパーティレースと同じように、モータースポーツ沼への入口として非常に優秀な大会だと感じた。
ラリーをまだ知らない友人を誘うなら、まずはこういう大会から始めるのがいいと思う。
これは「ラリーを見に行く」ためのイベントというより、「ラリー沼に引きずり込む」ためのイベントだ。

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