サーキット走行の貴重な一発アタックや、仲間とのバトル。「今日は最高の走りができた」と期待しながらピットに戻り、車載カメラを確認した瞬間、血の気が引いたことはないだろうか。
「録画ボタンを押したはずなのに、動画が残っていない」
「走行途中で録画が止まっていた」
車載動画が撮れていなかったときの絶望感は大きい。サーキットでの走行は同じ条件でやり直せるとは限らないからだ。
私自身、サーキットで車載カメラを使ってきた中で、何度も録画トラブルを経験している。そして原因を調べてみると、体感では9割近くがSDカードだった。
もちろん、カメラ本体の発熱や故障が原因になることもある。それでも「撮れていない」というトラブルに遭遇したとき、私がまず疑うのはSDカードだ。
この記事では、これまでの車載撮影で経験したトラブルをもとに、録画できなかったときの原因の見分け方から、私が実際に選んでいるSDカード、サーキットで撮影を失敗しないための設定や運用方法まで紹介する。
目次(クリックでジャンプ)
私が経験した車載カメラの録画トラブルは大きく2つ
GoProやInsta360などのアクションカメラを車載撮影に使っていると、録画が途中で止まったり、動画そのものが残っていなかったりすることがある。
私の経験では、原因を考えるときにまず見るのが「動画ファイルがどう残っているか」だ。
走行途中まで動画が残っているなら「熱」を疑う
例えば20分の走行枠を撮影したのに、10分程度の動画しか残っていない。
この場合、まず疑いたいのがカメラ本体の発熱だ。
特に真夏のサーキットは、車内温度がかなり高くなる。フロントガラス付近など直射日光が当たる場所にカメラを設置すると、本体がかなりの高温になることもある。
アクションカメラは本体温度が上がりすぎると、保護のために録画を停止することがある。
私の場合も、動画が途中まで残っていて、その後の映像がないときは熱を疑うようにしている。
もちろん、途中で録画が止まったからといって、必ず熱が原因とは限らない。SDカードの書き込みエラーなどでも同じような症状が出る可能性はあるので、あくまで原因を絞り込むための目安だ。
動画ファイルそのものが残っていないなら「SDカード」を疑う
一方、録画ボタンを押して走行したにもかかわらず、動画ファイルがまったく残っていない。
私が最も警戒するのがこのパターンだ。
カメラは動作しているように見えても、SDカードが正常に認識されていなかったり、書き込みエラーが発生していたりすると、映像が保存されないことがある。
そして、これまで車載撮影で経験した録画トラブルを振り返ると、このSDカードが原因だったケースが圧倒的に多かった。
車載カメラの録画トラブル、私がSDカードを疑う理由

SDカードは、見た目では劣化しているかどうかが分からない。
普通に認識する。
パソコンでファイルも読み込める。
前回の走行では問題なく録画できた。
それでも、次の走行で突然エラーが出ることがある。
車載撮影では、走行中ずっと動画データを書き込み続ける。サーキットでは一般的な撮影よりも振動が多く、夏場は車内温度も高い。さらに、走行するたびに録画とデータ削除を繰り返す。
こうした環境で使い続けていると、SDカードも少しずつ消耗していく。
私自身、これまで「昨日まで普通に使えていたのに、今日は録画できない」という経験をしてきた。そのため、車載カメラの録画トラブルが起きたときは、カメラ本体より先にSDカードを交換してみるようにしている。
特に春・秋・冬など、カメラが熱で停止するとは考えにくい状況で録画できなかった場合は、まずSDカードを疑ってみる。
録画できなかったとき、まず試したいこと
SDカードが原因だと思ったら、難しいことをする必要はない。
まずはカードを抜いて、端子部分を確認する。
私の場合、「昨日まで使えていたのに急に認識しなくなった」というときは、端子部分の汚れなどを疑って清掃することがある。
接点復活剤を使って端子を清掃すると、実際にカードが再び認識されるケースを何度も経験している。
ただし、復活したからといって、そのカードをサーキットでそのまま使い続けるのはおすすめしない。
一度エラーが出たカードは、再び録画に失敗する可能性があるからだ。
清掃して復活したカードは「原因確認用」と割り切り、重要な走行を撮影するときには新しいカードへ交換する。これが私の基本的な考え方だ。
そして、清掃しても認識しない、あるいは録画エラーが再発するなら、迷わず買い替える。
SDカードはそれほど高価なものではない。数千円程度のカードを惜しんで、レースや走行会の映像を失うほうがはるかにもったいない。
サーキット用SDカードは「容量」だけで選ばない
新しいSDカードを買うとき、以前の私は容量ばかりを気にしていた。
しかし、車載撮影で重要なのは容量だけではない。
見るべきなのは、
- 書き込み速度
- 耐久性
- カメラとの相性
- 必要な容量
の4つだ。
「V30」または「U3」以上の規格を選ぶ
4Kや1080p/60fpsなどで動画を撮影する場合、SDカードには安定した書き込み性能が求められる。
そこで、私がSDカードを選ぶときに確認しているのが「V30」や「U3」の表示だ。
V30は最低30MB/sの持続書き込み速度を示すビデオスピードクラス。U3も同じく最低30MB/sの書き込み性能を示す規格だ。
ただし、V30だからどんなカメラでも使えるというわけではない。使用するカメラのメーカーが推奨するSDカードの仕様を確認したうえで、必要な規格を満たすものを選びたい。
私なら、車載撮影用としては少なくともV30・U3クラスを基準にする。
「High Endurance」の高耐久タイプを選ぶ
もう一つ重視しているのが耐久性だ。
車載撮影では、走行のたびに録画を繰り返す。一般的な写真撮影よりもSDカードへの書き込み回数が増えるため、私はHigh Endurance(高耐久)タイプを選ぶようにしている。
特にドライブレコーダーや監視カメラなど、繰り返し映像を記録する用途向けに作られた製品は、車載撮影用としても選びやすい。
そして、私が現在おすすめしたいのが、SanDiskの「High Endurance」シリーズだ。
ここは単に「高耐久だからおすすめ」という話ではない。これまでの車載撮影でSDカードのトラブルを経験してきたからこそ、次に買うならこれを選ぶという基準で選んでいる。
車載撮影でおすすめしたいSDカード
SanDiskの「High Endurance」シリーズは、ドライブレコーダーや監視カメラなど、繰り返し映像を書き込む用途を想定した高耐久タイプとなっている。
もちろん、使用するカメラが対応していることが前提になる。購入前にはカメラメーカーの推奨SDカードや対応容量を確認しておきたい。
1080p撮影なら64GBを選ぶ
私なら、1080pを中心に撮影する場合は64GBを選ぶ。
サーキットの走行枠は20~30分程度のことが多く、1日の走行時間が1~2時間程度なら、64GBでも十分な容量を確保できる。
むしろ、車載撮影では「とにかく大容量」という考え方はあまりおすすめしない。
SDカードは壊れる可能性があるからだ。
128GBや256GBのカード1枚に一日分の映像をすべて入れるより、64GBを複数枚用意しておいたほうが、トラブル時のリスクを分散できる。
4K撮影なら128GBを選ぶ
4Kで撮影するなら、容量に余裕を持たせて128GBを選びたい。
ただし、4K/60fpsだから必ず何時間撮影できる、というものではない。カメラによってビットレートが違うため、実際の録画時間は使用する機種の仕様を確認してほしい。
私の場合、車載映像は「美しい映像作品」を作ることが目的ではなく、走行ラインやドライビングを後から確認することが主な目的。
そのため、普段は無理に4Kへこだわらず、1080p/60fpsを基本設定にしている。
失敗を防ぐ!車載カメラの運用ノウハウ
記録フォーマットは「1080p / 60fps」を基本にする
サーキットの車載映像なら、私は1080p/60fpsで十分だと考えている。
60fpsなら、コーナーへの進入やステアリング操作、車の動きも滑らかに記録できる。
さらに4Kと比べてデータ量が少なく、カメラへの負荷も抑えやすい。
特に夏場は、この違いが大きい。
車内は想像以上に暑くなるので、4K/60fpsなど負荷の高い設定で長時間録画すると、カメラ本体の温度が上昇しやすい。
もし録画が途中で止まるなら、
4K/60fps → 4K/30fps → 1080p/60fps → 1080p/30fps
というように、設定を落として様子を見る。
私なら、まず1080p/60fpsを基本にして、それでも熱で止まるようなら1080p/30fpsまで下げる。
車載映像は、画質を少し落としてでも「最後まで撮れている」ことのほうが重要だ。
SDカードは「メイン+予備」で持っていく
サーキットへ行くとき、SDカードを1枚だけ持っていくのはおすすめしない。
どれだけ信頼できるカードを使っていても、突然認識しなくなる可能性はある。
だから私は、メインと予備の2枚以上を用意しておくことをおすすめする。
1枚にトラブルが発生しても、その場で交換できる。
特にレースや走行会では「次の走行が20分後」ということもある。原因を調べている時間がないなら、正常な予備カードへ交換して撮影を続けるほうがいい。
そして重要なのが、予備カードも事前にそのカメラで使っておくこと。
新品を購入して、そのままサーキットへ持っていくのではなく、自宅で一度録画して正常に保存できることを確認しておきたい。
データを移したらカメラ本体でフォーマットする
もう一つ、私が習慣にしているのがSDカードのフォーマットだ。
撮影した動画をPCへコピーしたあと、PC上で動画ファイルを削除するだけではなく、次の撮影前にカメラ本体からSDカードをフォーマットする。
これなら、撮影に使用するカメラ側でカードを初期化できる。
ただし、フォーマットするとカード内のデータは消える。必要な動画をPCなどへバックアップしたことを確認してから実行すること。
そして、フォーマットしてもエラーが再発するカードは使わない。
「フォーマットすれば直るかもしれない」と何度も使い続けるより、新しいカードへ交換したほうが安心だ。
まとめ|車載カメラはSDカードまで含めて準備する
サーキットでの車載撮影で一番怖いのは、走行が終わってから「撮れてなかった」と気付くことだ。
私自身、これまで車載カメラを使ってきた中で、録画トラブルの原因を振り返ると、体感ではSDカードが原因だったケースが圧倒的に多かった。
もちろん、真夏のサーキットではカメラ本体の熱暴走で録画が途中停止することもある。動画が途中まで残っているなら熱、ファイル自体が残っていないならSDカードをまず疑ってみたい。
SDカードは、V30・U3などの書き込み性能と高耐久性を確認し、私なら1080p撮影なら64GB、4K撮影なら128GBを選ぶ。そして、必ず予備カードも用意しておく。
走行前の録画テストやカメラ本体でのフォーマットも、録画トラブルを減らすために有効だ。
ただし、これらを実施しても、サーキットという過酷な環境では録画できないことがあるかもしれない。
それでも、事前に確認し、信頼できるSDカードを使い、予備まで用意しておけば、「せっかく走ったのに撮れてなかった」とガッカリする頻度は確実に減らせるはずだ。
車載カメラだけでなく、SDカードまで含めて撮影機材として準備しておきたい。

















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