以前、「望遠800mmを最安で実現する構成はどれか?」というブログを書いた。
その中で、2026年春までにカメラを買い替えるかどうか結論を出すと決めていた。
モータースポーツ撮影を続けていく中で、今の機材に限界を感じていたのは事実。とはいえ、10万円以上かけて買い替えるべきかは正直かなり迷った。
特にAF性能や連写性能、そして画質面では、近年のミラーレス機と比べると大きな差があると感じている。
そこで実際に、
- ミラーレス機への移行
- 望遠性能の強化
- コストとのバランス
このあたりを軸に、複数の構成を具体的に検討してみた。
そのうえで出した結論はシンプル。
2026年シーズンは、カメラの買い替えを見送る。
この記事では、その判断に至った理由と検討プロセス、そして「古いカメラでもどこまで通用するのか」を実体験ベースで解説していく。

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結論|2026年シーズンはカメラ購入を見送り
結論から言うと、今シーズンはカメラの買い替えを行わないことにした。
特に“趣味レベルでモータースポーツを撮っている人”には、この判断は参考になるだろう。
理由は大きく3つ。
- 予算に対して最適解が中途半端だった
- 現在の機材でもブログ用途にはギリギリ耐えている
- RAW撮影と現像で画質を補完できている
今回検討した中で、最も現実的だったのはミラーレス機への移行。
しかし、予算内で収めようとすると「決定打に欠ける構成」になり、逆に少し予算を足せば大きく性能が上がるという状態だった。
いわゆる「あと数万円で理想の機種」という状態。
また、現時点での用途はあくまでブログの挿絵としての写真。
この用途に限れば、現在の機材でも「ギリギリ成立している」というのが正直なところ。
さらに、去年から取り入れたRAW撮影と現像によって、機材性能の不足を最低限カバーできているのも大きなポイントだった。
これらを総合的に判断し、「今は買うべきタイミングではない」と結論づけた。
現在の使用機材|EOS Kiss X5のリアルな現状

約15年前のエントリー機という立ち位置
現在使用しているカメラは、EOS Kiss X5。
発売は約15年前。
当時は「初心者でも扱いやすいデジタル一眼レフ」として人気のあったエントリーモデル。自分も当時、価格が約6万円という手の届きやすさから購入し、そこから現在まで使い続けている。
ただ、当然ながら今の基準で見るとスペックはかなり見劣りする。
センサー性能、AF性能、連写性能など、どれを取っても現行機とは大きな差がある。
実際のコンディション(劣化状況)
15年使っているカメラなので、物理的な劣化も無視できない状況となっている。
特に気になるのが以下の点だ。
- グリップなどのゴムパーツが劣化して割れている
- 各部のパッキンが機能しておらず、防塵性能はほぼ期待できない
モータースポーツ撮影、とくにラリーのような環境では、土煙や砂埃が舞うため、本来であればかなり厳しい状態だ。
正直なところ、「いつ壊れてもおかしくない」という段階には間違いなく入っている。

画質の評価|スマホとの比較
画質については、用途によって評価が分かれるところだ。
まず標準レンズでの撮影に関しては、最新のスマートフォンの方が明らかに高画質。
特に近年のiPhoneのProモデルなどはHDR処理やノイズ処理が優秀で、そのまま使える写真という意味では、すでに旧世代の一眼レフを上回っている。
一方で、望遠域に関しては話が別となる。
キット付属の望遠レンズであっても、物理的な焦点距離によるアドバンテージは依然として大きいため、モータースポーツのような被写体ではまだ役割がある。
スマホではどうしても届かない距離を撮影できる点は、今でもこのカメラを使い続けている理由のひとつとなる。
▶iPhone 17 Proレビュー|モータースポーツ撮影で使える?
モータースポーツ用途での実用性
では実際に、モータースポーツ撮影で使えるのかというと――
結論としては「ギリギリ使える」レベル。
- 望遠撮影は問題なく成立する
- ただしAFは遅く、動体追従はかなり厳しい
- 連写性能も低く、決定的瞬間は運に依存する部分が大きい
つまり、「快適に撮れるカメラではないが、撮れないわけではない」という状態。
この“ギリギリ成立している”というラインが、今回の買い替え判断に大きく影響した。
買い替え候補だったミラーレス機4パターン
今回の検討では、「予算内でどこまで性能を引き上げられるか」を軸に、4つの構成を具体的に比較した。結論としてはどれも一長一短があり、「これ一択」と言い切れるものは存在しなかった。
候補①:望遠800mm構成|ロマン枠(予算大幅オーバー)
構成は
- EOS R100
- RF100-400mm F5.6-8 IS USM
- EXTENDER RF1.4x
いわゆる「最安で800mmを実現する構成」。
最大のメリットは、圧倒的な望遠性能。
モータースポーツ撮影では距離が正義になる場面が多く、この点は非常に魅力的。
一方でデメリットは明確で、価格が高い。
新品で約25万円、中古でも20万円前後となり、今回の予算からは完全にオーバーしてしまう。性能面では最もロマンがあるが、「現実的な選択肢ではない」という位置づけになった。
▶最安で望遠800mmを実現する構成を検討した記事はこちら
候補②:最小コストでのミラーレス化|変化が小さい
構成は
- EOS R100
- マウントアダプター EF-EOS R
既存のEFレンズを活かしつつ、本体のみをミラーレスへ移行するパターン。
最大のメリットはコスト。
新品で約10万円、中古なら8万円前後と、今回の予算内にしっかり収まる。
ただし問題は「変化の小ささ」。
- 望遠域はそのまま(画角の改善なし)
- レンズ性能も据え置き
- AF性能もエントリー機相当
搭載されているDIGIC8は決して悪くはないが、モータースポーツのような高速被写体に強いわけでもない。「ミラーレスに変わった」という事実は得られるが、撮影体験や結果が大きく変わるかというと疑問が残る構成。
候補③:バランス型|現実的な最適解
構成は
- EOS R50
- マウントアダプター EF-EOS R
今回の検討の中で、最も現実的だったのがこの構成。
理由はシンプルで、DIGIC XによるAF性能の向上。
人物・動体検出など、近年のミラーレスらしい機能がしっかり使える。
価格も
- 新品:約13万円
- 中古:約10万円
と、ギリギリ予算内に収まるライン。
「今より確実に良くなる」ことが保証されている構成であり、冷静に考えれば最もバランスが取れている選択肢だろう。
候補④:実は最適解|理想だが予算オーバー
構成は
- EOS R7
- マウントアダプター EF-EOS R
中古市場を前提に検討して初めて浮上したのがこの構成。
APS-C機のフラッグシップという位置づけで、性能は一段上。
- 高性能AF(動体追従に強い)
- 高速連写
- 有効画素数の大幅向上
モータースポーツ撮影との相性で言えば、この中では最も適している。
価格も中古で約13万円前後と、本体単体で見れば新品のR50と大きな差はない。
マウントアダプター込みでも約15万円程度。
問題は、その「あと少し」。
R50構成との差額は約5万円。
この差で得られる性能を考えると、むしろR7のほうがコスパが高く見えてしまう。
結果として、「R50で妥協するか、R7まで引き上げるか」という二択に近い状態になり、判断を難しくした最大の要因となった。
購入を断念した本当の理由
今回の検討で最終的に購入を見送った理由は、「スペック不足」ではない。
むしろ逆で、選択肢が中途半端に充実していたことが判断を難しくした。
その中でも大きかったのは、次の2点。
「あと5万円で上位機種」が判断を鈍らせる
今回の検討で最後まで残ったのは、
- EOS R50
- EOS R7
この2択。
R50は予算内で収まる現実的な選択肢。
一方でR7は、あと5万円ほど上乗せすれば手が届くフラッグシップ。
ここで問題になるのが、「どちらを選んでも割り切りが必要」という状況。
- R50を選べば「もう少し出せばR7だった」という後悔が残る
- R7を選べば「当初の予算を超えてまで必要だったのか」という疑問が残る
この状態は、どちらを選んでも納得感が薄い。
過去の経験上、この「中途半端な価格差での選択」は後悔につながりやすい。
だからこそ今回は、無理にどちらかを選ぶのではなく、そもそも買わないという選択を取った。
今のカメラでも“用途的には成立している”
もうひとつの大きな理由は、現状の機材でも目的を満たせているという事実。
用途はあくまで、ブログ記事に掲載する写真。作品撮りでもなければ、商用撮影でもない。
その前提で考えると、現状のEOS Kiss X5でも、画質的には「ギリギリ許容範囲」に収まっている。
もちろん不満はある。
- AFは遅い
- 連写は弱い
- 画質も最新機種には及ばない
ただ、それでも「使えない」レベルではない。
そして何より、RAW撮影と現像によって、最終的なアウトプットの質はある程度引き上げられている。
つまり現状は、「お金をかけて劇的に改善する必要がある状態ではない」ということ。
この状態で10万円以上を投資するのは、費用対効果として納得しきれなかった。
この2つ、「判断を鈍らせる価格差」と「現状でも成立している事実」。
この組み合わせが、今回の結論を決定づけた。
画質を補えている要因|RAW撮影と現像
現状の機材でも運用を続けられている最大の理由は、RAW撮影とRAW現像による“後処理前提の運用”に切り替えたことにある。
カメラ本体の性能差は確かに存在するが、最終的なアウトプットは「撮影後の処理」で大きく変わる。この考え方に変わってから、機材に対する評価も大きく変わった。
RAW撮影とは何か
結論から言うと、“あとから画質を調整できる撮影方法”のこと。
RAWとは、センサーが記録した情報をほぼそのまま保存するデータ形式のこと。
一般的に使われるJPEGは、カメラ内部で以下の処理が行われた“完成データ”。
- 明るさ補正
- 色味調整
- シャープネス処理
- ノイズ除去
一方でRAWは、それらの処理がほぼ行われていない「素材データ」。
そのため、後から自由に調整できる余地が大きい。
具体的には、
- 白飛び・黒つぶれの復元耐性が高い
- 露出やホワイトバランスの調整幅が広い
- ノイズ処理やシャープネスを自分でコントロールできる
つまり、「撮影時に完璧を求めなくてもよくなる」というのが最大のメリットとなる。
RAW現像でどこまで改善できるか
実際にRAW現像を取り入れて感じたのは、
“一段階上のカメラで撮ったような仕上がり”に近づけられるということ。
特に効果を感じているのは以下のポイント。
- 逆光や曇天での白飛び補正
- シャドウ持ち上げによる情報量の回復
- 色味の微調整による「見れる写真」への変換
撮影時点では「ちょっと厳しい」と感じた写真でも、現像を通すことでブログに掲載できるレベルまで引き上げられる。
この積み重ねが、「今の機材でもまだ戦える」と判断した大きな要因になっている。


使用ソフト|Adobe Lightroom(クラウド版)
現在使用しているのは、Adobe Lightroom のクラウド版。
いわゆる「モバイル版」と呼ばれるプランで、月額680円と比較的安価に利用できる。
名称はモバイル版だが、
- PC
- スマートフォン
- タブレット
すべてのデバイスで同じ環境を使えるため、撮影後すぐにスマホで軽く調整し、あとでPCで仕上げるといった使い方も可能。
この柔軟性は、日常的にブログ用の写真を扱う上で非常に相性がいい。
Lightroom Classicとの違い
Lightroomには大きく分けて
- クラウド版(Lightroom)
- ローカル管理型(Lightroom Classic)
の2種類がある。主な違いは以下の通り。
| 特徴 | Lightroom Classic | Lightroom(クラウド版) |
| 月額 | 1480円 | 680円 |
| 主な保存先 | パソコン/外付けHDD | Adobeクラウド |
| 得意な用途 | 大量写真の管理 | マルチデバイス運用 |
| 機能性 | 高機能(プリント対応など) | 基本機能+AI編集 |
| 通信環境 | オフラインでも快適 | 同期に通信が必要 |
結論として、ブログ用途であればクラウド版で十分。実際、現時点で不便を感じたことはない。
RAW撮影と現像を前提にすることで、「カメラ性能=最終画質」という関係は崩れる。
もちろん機材の性能差は無視できないが、少なくとも現状では、機材を買い替えるよりも、現像スキルを上げる方が費用対効果が高い。そう判断できる状態になっている。
今後の方針|EOS Kiss X5を使い倒す
今回の検討を踏まえ、2026年シーズンはEOS Kiss X5をそのまま使い続ける方針とした。
結論としてはシンプルで「壊れるまで使い切る」というものだ。
壊れるまで使うという選択
すでに15年使っている機材。
ゴムパーツは劣化し、防塵性能もほぼ期待できない状態。
それでも現時点では動作に致命的な問題はなく、撮影自体は成立している。
ここまで使ってきた以上、中途半端なタイミングで手放すよりも、最後まで使い切った方が納得感がある。
性能面での限界よりも、物理的な寿命が先に来る可能性のほうが高い。であれば、そのタイミングを「買い替えのトリガー」にする方が合理的。
過酷な環境でのリスクは織り込み済み
モータースポーツ、とくにラリーのような環境では、土煙や砂埃が常に舞っている。
本来であれば、防塵防滴性能の高い機材を使うべき状況。
ただ現状のEOS Kiss X5は、その性能がほぼ失われている。
正直に言えば、カメラにとってはかなり過酷な使い方になる。
それでも使い続ける理由は明確で、壊れるリスクを受け入れてでも、今は投資タイミングではないと判断したから。
必要以上に気を使いながら使うよりも、ある程度割り切って使い切る方が、精神的にも楽。
機材よりも「撮り方」と「仕上げ」に投資する
今回の判断で改めて実感したのは、機材性能だけが写真のクオリティを決めるわけではないということ。
- 撮影ポジションの選び方
- シャッターチャンスの見極め
- RAW現像による仕上げ
この3つのほうが、最終的なアウトプットへの影響は大きい。
実際、RAW現像を取り入れただけで、同じ機材でも明らかに仕上がりは変わった。
であれば、今やるべきことは機材の更新ではなく、撮影スキルと現像スキルの底上げ。
機材に投資するのは、「どうやっても足りない」と感じたタイミングで遅くない。
現状の結論はひとつ。
EOS Kiss X5を限界まで使い倒す。
その上で、本当に必要になったときに、迷いなく次の機材へ移行しようと思う。
まとめ|機材更新は「必要になってから」でいい
今回の検討を通して出した結論はシンプル。
機材の買い替えは、“必要になってから”で遅くない。
ミラーレス機への移行や性能向上は確かに魅力的。
実際に比較していく中で、欲しいと感じる瞬間も何度もあった。
ただ、その一方で見えてきたのは、「今の自分の用途に対して、本当に必要か?」という視点の重要性。
今回の判断を整理すると、以下の通り。
- 予算内だと中途半端、上を狙うと予算オーバー
- 現状の機材でもブログ用途なら成立している
- RAW撮影と現像で画質はある程度カバーできる
この状態で無理に買い替えても、満足度よりも「微妙な後悔」が残る可能性が高い。
だからこそ今回は、「買わない」という選択を取った。
モータースポーツ撮影に限らず、カメラ選びでありがちなのが、“スペックを理由にした買い替え”。もちろん性能差は重要だが、それがそのままアウトプットの差になるとは限らない。
むしろ、
- 撮り方
- 現像
- 使い方
こういった部分の影響のほうが大きい場面も多い。
今回の結論から言えることは3つ。
- 無理に買い替えなくても問題ないケースは多い
- 判断基準は「用途に対して足りているか」
- スキル(特にRAW現像)への投資はコスパが高い
機材はあくまで手段。
目的は「撮りたいものを、納得できる形で残すこと」。
その前提に立てば、買い替えるべきタイミングは自然と見えてくる。今はまだ、そのタイミングではない。
もし私と同じような悩みを抱えているのであれば、まずは今のカメラでRAW撮影を試してみるのがおすすめだ。









































































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