長いこと続けていたノートPC用のサブモニター探しがようやく終わった。なかなか欲しい商品が見つからなかったのは、価格と性能が釣り合わない商品があまりにも多かったからだ。そんな中、このモニター探しに終止符を打ったのは、スマートフォン業界でも最近コスパ最強と名高いXiaomi製のPCモニターだった。
この記事では、今回購入したXiaomi 2K モニター A27Qiをレビューする。安くて性能の高いPCモニターを探している人は参考にしてもらいたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
- 結論|iPhoneに近い発色で2万円以下。コスパ最強のモニター
- Xiaomiとは?|ニュルブルクリンクにも挑戦する企業
- サブモニターが必要になった理由|写真編集とF1 ZONE
- └ 写真編集|Appleエコシステムに近い発色を求めて
- └ F1 ZONEを快適に見たい|27インチ以下・2K以上が最低条件
- 購入の決め手|Xiaomi 2K モニター A27Qi
- レビュー|Xiaomi 2K モニター A27Qi
- └ 素人目にはiPhoneと色味がほぼ同じ
- └ F1 ZONEの視聴は……まあまあ
- デメリット3つ
- Xiaomi製の他のモニターを紹介
- 中国のパクリ文化をどう思うか?
- 気になる他のXiaomi製品を紹介
- まとめ|“安い・美しい・実用的” の三拍子が揃った良コスパモニター
結論|iPhoneに近い発色で2万円以下。コスパ最強のモニター
Xiaomi 2K モニター A27Qiは、「安くても発色妥協なし」の理想を叶えてくれた1台だった。iPhoneやiPadのディスプレイに近い色味を持ちながら、定価でも2万円を切る価格設定は驚異的だ。
スピーカー未搭載や高さ調整不可といった制約はあるものの、写真編集や動画視聴、F1 ZONEなどの用途で十分すぎるクオリティを発揮する。
とくにApple製品との色味差に悩んでいる人、あるいは低価格で高品質なサブモニターを探している人には、間違いなく候補に入る製品である。
「安かろう悪かろう」という中国製品のイメージを良い意味で裏切る1台だと感じた。
Xiaomiとは?|ニュルブルクリンクにも挑戦する企業

まずはXiaomiという企業について簡単に解説しておこう。Xiaomi(シャオミ)は、2010年に中国・北京で設立された総合家電メーカーである。スマートフォン事業を中心に、スマートウォッチ、タブレット、ノートPC、家電製品、IoT機器など幅広い分野に進出しており、世界的なテクノロジーブランドとして急成長を遂げている。
同社の特徴は、「高性能×低価格」を実現する圧倒的なコストパフォーマンスにある。独自の開発体制と効率的なサプライチェーンにより、最新のハードウェアを手頃な価格で提供することで、多くのユーザーから熱狂的な支持を集めている。
近年では、EV(電気自動車)への参入も進めており、サーキット走行を想定して開発された「Xiaomi SU7 Ultra プロトタイプ」は、ニュルブルクリンク北コースでタイムアタックも行っているため、クルマ好きとしても目が離せない企業となっている。
サブモニターが必要になった理由|写真編集とF1 ZONE
筆者がPCのサブディスプレイが必要になった理由は大きく2つある。この2つが今回のPCモニター探しで求める最低性能だ。
写真編集|Appleエコシステムに近い発色を求めて
一番の理由は、写真編集時の色味の問題だった。現在所有しているノートPCのディスプレイが、iPhoneやiPadのディスプレイの色味と大きく異なっており、PC側で編集した写真をiPhoneで見ると、まったく違う色味になってしまうことに頭を悩ませていた。

これを回避するために、写真の編集はすべてiPadかiPhoneで行ってからPCに取り込むという、手間のかかる作業を続けていた。
この作業をPC側で完結させたかったのだが、そのためにはモニターの色味がiPadやiPhoneと近しいことが絶対条件となる。
F1 ZONEを快適に見たい|27インチ以下・2K以上が最低条件
ふたつめは、F1視聴環境の改善だ。これまでの視聴環境は15.6インチ・FHDだったため、DAZNで見られる4分割表示の「F1 ZONE」では文字が潰れて読みにくい状態だった。
おそらくF1 ZONEを快適に見るには、超大型テレビ画面で4K以上が理想なのだろうが、今回はPCディスプレイ用途としてを探しているため、27インチを超えると扱いづらくなる。その画面サイズでもF1 ZONEの文字を読むには、最低でも2K解像度は必要と判断した。結果として、27インチ以下で2K以上という、一般的ではない仕様のディスプレイを探すことになった。
購入の決め手|Xiaomi 2K モニター A27Qi
この仕様のPCモニターを半年以上探し続けた結果、購入したモニターがこれだ。
一番の決め手は価格の安さだ。定価は18,980円。私が購入したときはさらに割引が入っていたため、16,980円で購入した。
YouTubeやレビュー記事を参考にし、Appleのエコシステムに最も近い色味のモニターを選んだものの、万が一まったく色味が違ったとしても、2万円以下なら納得できると思ったのが購入の決め手だった。
レビュー|Xiaomi 2K モニター A27Qi
ここからは、Xiaomi 2K モニター A27Qiを実際に使ってみたレビューをしていく。
素人目にはiPhoneと色味がほぼ同じ
まず、一番重要だった色味に関しては、思っていた以上にiPhoneと近かった。正直、素人目にはほぼ同じに見える。よくよく見ると黄色が少し白っぽいのと、白が少し黄色っぽいが許容範囲かな。

Xiaomiの製品がApple製品のディスプレイの色味に寄せているというレビューは、YouTubeでいくつか見ていたが、ここまで似ているとは思っていなかった。正直、私には違いがわからない。プロのクリエイターが見れば差がわかるのかもしれないが、私の用途としては必要十分。これは良い買い物をしたと思う。
F1 ZONEの視聴は……まあまあ
この週末にちょうどF1のアメリカGPが開催されていたので、F1 ZONEで試してみた。これまで読めなかった文字は鮮明に表示されるようになったものの、小さいことには変わりなかった。

最近、老眼が始まったのか、小さい文字を見るのがつらい。文字が鮮明になったのは良かったが、老眼を自覚するという悲しい結果となった。
F1 ZONEを快適に見るなら、より大型のテレビで4Kや8Kモデルを選ぶことをおすすめする。
デメリット3つ
求めていた色味が手に入ったので、個人的には大満足な製品というのが私の評価なのだが、実際に使ってみて「微妙に使いにくいな」と思うところはいくつかある。
ここでは、特に目立つ3点を紹介する。気になる人は気になると思うので、購入の際は注意してもらいたい。
スピーカー未搭載
意外と盲点になるのが、スピーカーが搭載されていないことだ。音を出したい場合は、別置きのスピーカーを用意する必要がある。
ちなみに私は基本的にイヤホンを使用しているため、スピーカーレスな点については割り切っている。
高さ・角度の調整ができない

微妙に使いにくいと感じるのが、ディスプレイの高さや角度がほとんど調整できないことだ。唯一できるのは、上方向へのチルト(角度調整)のみ。
より自由度高くディスプレイを設置したい場合は、別売りのモニタースタンドを購入する必要があるので注意が必要だ。
入力端子が少ない&端子が後ろ向き

最後のデメリットは、入力端子の少なさだ。入力はHDMIとDisplayPortの2系統のみ、出力はイヤホン端子が1つのみ。
さらに、端子の向きが背面方向にあるため、壁にギリギリまで近づけて設置したい場合はケーブルが干渉する可能性がある。設置環境によっては注意しておきたいポイントだ。
Xiaomi製の他のモニターを紹介
Xiaomi 4K モニター A27Ui|4Kのモニターが欲しい人向け
Xiaomi ゲーミングモニター G27Qi|ゲーム用に安価なモニターが欲しい人向け
Xiaomi モニター A24i|安価なPCモニターを探している人向け
中国のパクリ文化をどう思うか?
今回、Xiaomiの製品を初めて購入したのだが、正直なところ好感度が爆上がりした。
これまでの中国企業の製品といえば、「コピー品」「模造品」「低性能」「低品質」「すぐ壊れる」という印象だったが、Xiaomiはまったく印象が違う。
よく「パクリ」という言葉が使われるが、Xiaomi製品の“パクリ”は単なる見た目のコピーや模造とは一線を画している。性能面をしっかり仕上げたうえで、外観のデザイン品質を高めているのだ。
この記事を書いている時点では、まだ1週間しか使用していないため、長期間使用した際の品質については未知数だが、価格以上の満足度があるのは間違いない。ここまで満足度が高いと、他のXiaomi製品も気になってくる。
気になる他のXiaomi製品を紹介
ざっとXiaomi製品で気になったのは以下のとおりだ。
特にUSB Type-C充電ができるシェーバーと鼻毛カッターは、出張や旅行用に欲しいアイテムである。
また、スマートフォンは「コスパ最強」と話題になっているため、今使っているGalaxy S24からの機種変更候補の筆頭だ。
Xiaomi Smart Band 9 Active|スマートバンド
Xiaomi 電動シェーバー S200|USB充電式 髭剃り
Xiaomi 15T Pro|コスパ最強スマートフォン
まとめ|“安い・美しい・実用的” の三拍子が揃った良コスパモニター
半年間探し続けてようやく辿り着いたXiaomi 2K モニター A27Qiは、まさに「コスパ最強」という言葉がふさわしい製品だった。
発色は自然で、Apple製品との整合性も高く、写真編集においても満足度が高い。F1 ZONEの視聴にも問題なく対応でき、総合的に見て価格以上の価値があると断言できる。
もちろん、スピーカー非搭載や角度調整の少なさ、端子位置の制約などはあるが、それらを差し引いても価格性能比は圧倒的。
Xiaomiというブランドに対する印象が変わるきっかけになる製品であり、「次もXiaomiで揃えてみよう」と思わせる完成度だった。
サブモニターや作業用ディスプレイを探している人に、自信を持っておすすめできる。
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