友人が2月に関東から札幌に遊びに行くと言っている。せっかくの冬の北海道なのだからスノーカートを体験したいという要望があったため、今回はスノーカートの体験ができる新千歳モーターランドに行ってきた。私自身も去年の2月に札幌に戻ってきたばかりで、スノーカートは初めて乗る。ネットで調べてもあまり情報が出てこない。これなら実際に1回走ったほうが手っ取り早いと思い、友人が来たときに存分に楽しんでもらうため、事前偵察に行ってきた次第である。
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新千歳モーターランドは空港のお隣
スノーレンタルカートに乗ることができる新千歳モーターランドの場所は調べると驚きの位置にある。なんと新千歳空港の文字通りお隣だ。ただし、空港ビルとは滑走路を挟んで反対側にあるため、とても歩いてアクセルできる距離ではない。車であれば空港から10分ほど。最寄りのJR南千歳駅からも車で10分ほどである。路線バスなどはもちろんないので、レンタカーを借りるかタクシーで向かうかの二択となる。新千歳空港の利用者向け無料送迎プランというのもあるようなので、活用するのも良いだろう。

コースに到着して受付のある建物に入ったが、スタッフが見当たらない。不用心だなと思いながら建物の中の有名ドライバーなどのサインを眺めて待つこと30分。ようやくスタッフが戻ってきて受付することができた。どうやらスタッフが非常に少ないようである。
価格は12周:4500円~

スノーレンタルカートの価格は通常のレンタルカートよりも1000円ほど高めである。特製のスパイクタイヤや雪上コースのメンテナンスにかかる労力を考えれば、1000円増しの価格で走れるのは驚きだ。せっかく走るのであれば3回くらいは走りたいところだが、今回はあくまでも偵察なので12周の1回に留めた。受付用紙に必要事項を書き込んで支払いを済ませる。各種クレジットカードや電子マネーが使用可能なのは素晴らしい。
周回数 | 平日 | 土日祝 |
---|---|---|
5周 | 3500円 | 4000円 |
7周 | 4000円 | 4500円 |
12周 | 4500円 | 5000円 |
12周×2回券 | 7500円 | 8500円 |
12周×3回券 | 10500円 | 12000円 |
12周×4回券 | 13500円 | 15500円 |
12周×5回券 | 16500円 | 19000円 |
圧雪ツルツル路面はまっすぐ走るのも難しい

初めて施設を利用する人は簡単な説明DVDを見ることになる。時間は5分ほどだ。レンタルカートの基礎的な事の説明のDVDだ。新千歳モーターランドのユニークな注意点は、スピンしたときの復帰を自らマシンを降りてマシンの向きを変え、復帰しなければならない点である。他のレンタルカート場ではあまり聞いたことの無い内容であった。
ひとまずコースインして死ぬかと思ったのが、ヘルメットのシールドとメガネが曇って目の前が何も見えなくなったこと。一応曇り止め剤を塗っておいたが、全く効かなかった。もっと強力なものが必要だと感じた。友人が来るまでに調達しておこう。
シールドを半開きにして曇りを晴らしながらアクセルを踏み込んでいくが、真っすぐ走るのがまず難しい。この日は前日まで天気が良かったためか、路面は圧雪路というより凍結アイスバーンに近い状態で、スノーカートというよりはアイスカートのほうがしっくりくるレベル。気温がマイナスで乾いた氷だったのは幸いだった。これがプラス気温になり氷の上に水の膜ができると一番滑るコンディションとなる。
真っすぐ走るのも難しければ、当然曲げるのも難しい。そもそもブレーキを踏んでも減速力を感じられない。正直アクセルオフのエンブレだけのほうが減速の効きが良いくらいである。特に難しいのが最終コーナーのヘアピンとその手前の左コーナーだ。少しだけ上っているのだろうか。この左コーナーはとにかくノーズが入らない。そしてノーズが入ったかと思うと、次はテールスライドが止まらない。この速度が著しく落ちた状態にもかかわらず、最終コーナーではもっとノーズが入らない。全く持ってお手上げ状態だ。結局12周の中で3回ものスピンをしてしまい、コース攻略も何もできないまま走行を終えることになった。まあ今日は偵察だから、このくらいで勘弁してやろうと思う。
攻めるなら厚手の服装は避けるべし!
今回は2月に来る友人をもてなす事前準備として偵察に行ってきたわけだが、一番気がかりだったのは服装である。真冬の北海道の寒さは関東の寒さとはレベルが違う。どんな服装を勧めるべきかを見極めるのが一番の目的だった。そのため、自分の手持ちの中で一番暖かいスキー用のウエアとグローブを使用した。おかげで寒さは微塵も感じなかったが、マシンからのインフォメーションが服装の厚みによってナーフされてしまった。


スノーカートを自在にコントロールして楽しみたいならば、寒さに臆することなく薄着するべきだというのが今回の私の結論である。新千歳モーターランドの受付事務所やピットは暖房も効いているため、寒くてどうしようもないときの避難場所はある。寒さ対策は発熱式のインナー(ヒートテックなど)を仕込む程度にして、スノーカートを操ることに集中したほうが良い。
まとめ

新千歳モーターランドでのスノーレンタルカートは、冬の北海道ならではの貴重な体験になるのは間違いなさそうだ。施設は新千歳空港から車で約10分とアクセスしやすいが、レンタカーやタクシーの利用が必須となる。料金は通常のレンタルカートより少し高めだが、雪上走行の特別感を考えると納得できる価格設定である。
凍結路面のカートコースは高難易度だ。初心者にとっては直進すら難しい場面もあるが、間違いなく他では体験できない貴重な体験になる。スピン回避や氷上でのコントロールにはドライ路面やレイン路面とはまた違った工夫が必要なのだろう。
服装は防寒を考えつつも厚手すぎないものを選び、機能性のインナーを活用するのがポイントになりそうだ。新千歳モーターランドは設備も整っており、適切な準備をすれば安全かつ寒さで死にそうになることなくスノーカートを満喫できるだろう。
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