モータースポーツを始める(続ける)ための節約術|20代のころにやっていたこと

モータースポーツ

モータースポーツに興味があるけど、「お金がかかるから無理だ」と思っている人は多いのではないだろうか。実際、自分もそうだった。ラリーやジムカーナ、サーキット走行など、どれをとってもエントリーフィー・装備代・メンテナンス費用など、普通の趣味と比べて金銭的なハードルは高い。だが、やり方次第では一般的なサラリーマンでも十分にモータースポーツを楽しむことは可能である。

その鍵を握るのが「日常生活での節約術」である。節約と聞くと「我慢」「面倒」「貧乏くさい」といったネガティブな印象を持たれるかもしれないが、実際にやってみると意外と楽しい。なにより、自分の夢のためにお金が貯まっていく感覚は、モータースポーツでタイムを削っていく感覚にどこか似ている。今回は、自分が20代のころに実際に取り組んで効果を実感した節約術をまとめて紹介する。

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先取り貯金のすすめ

節約の第一歩は「お金を残すこと」である。しかし多くの人は、給料を使った後に「余ったら貯金しよう」と考えてしまう。これはほとんどの場合、貯金ができない原因となる。結局、月末には口座がすっからかんになり、何も残っていないというのはよく聞く話である。

これを回避するために一番効果があるのが「給料日に先取り貯金をする」方法である。給料が振り込まれたその日に、決まった金額を別口座に移す。これが意外と効く。心理的に「もう使えないお金」となるため、使いすぎを防げる。これを毎月繰り返すことで、いつの間にか資金が貯まっていく。

モータースポーツを始めるには、まずエントリー費や車両整備費、最低限の装備を揃える必要がある。これらの初期費用を捻出するためにも、先取り貯金は効果的である。

ネット銀行で「貯める口座」を作る

「先取り貯金」には給料口座とは別に、貯金専用の銀行口座を作ることを強くおすすめする。その際に選ぶべき銀行は「ネット銀行」である。メガバンクや地銀よりも金利が高く、ATM手数料や振込手数料も安い、あるいは無料になる場合が多い。

自分が利用しているのはPayPay銀行だが、他にも楽天銀行、SBI新生銀行、ソニー銀行などもおすすめである。どの銀行も口座開設はスマホひとつで完結し、非常に手軽である。

さらに、給与振込口座から貯金口座へ資金を移動させる際に、証券口座を経由すれば手数料ゼロでの資金移動も可能になる。これは意外と知られていないテクニックであり、年間で数千円レベルの節約となる。

まだ貯金専用の銀行口座と証券口座を持っておらず、これから開設するならば忘れずにポイ活も行っておこう。ネット銀行、クレジットカード、証券口座の3つを作るだけで3万円相当のポイントは手堅い。モータースポーツを始めるための大事な資金源となるので、面倒くさがらずにゲットしておこう。

ATM利用を最小限にする

日常的に無意識でかかっているコストのひとつが、ATM利用手数料である。特にコンビニATMは、夜間や土日だけでなく平日でも取引手数料がかかることが多い。これを月に数回使ってしまうと、年にすれば数千円単位で損をしていることになる。

自分は数か月に1回、10万円を一括で引き出している。この金額で半年以上持つこともある。もちろん全額を財布に入れることはしない。常に持ち歩くのは数千円程度にしておき、自然と無駄遣いを防ぐようにしている。財布にお金があると、ついつい気が緩んでしまうからだ。

キャッシュレス決済を最大限に活用

キャッシュレス決済は、ただ便利なだけでなく、節約にも大きく貢献する。どんなに少額でも、できる限りキャッシュレスで支払うようにしている。最近ではQRコード決済の制度や対応店舗も格段に増え、現金の出番が本当に減ったと実感している。

特に嬉しいのが、キャッシュレス決済を利用することでポイントが自然と貯まっていく点である。このポイントは積極的に使うべきである。

ポイントは「すぐ使う」

ポイントを貯めること自体を目的にしてしまうと、無駄遣いの原因になる。「ポイント全額で高額商品を買おう」と思うと、必要のないものにまで手を出してしまう危険がある。

自分は、貯まったポイントを日常の支払いに即使うようにしている。携帯電話料金やクレジットカードの支払いにポイントを充てれば、確実に節約につながる。貯金と同じで、ポイントも「使ってナンボ」である。

通信費は格安SIM一択

スマホ代は、見直すだけで毎月数千円の節約が可能になる。自分がメインで使っているのは日本通信だが、ahamoや楽天モバイルも選択肢として優秀である。最近はpovoも気になっているので近々試したいと思う。

キャリア名メリットデメリット
日本通信・月額料金(300円~)が非常に安い
・シンプルな料金設定
・昼12時〜13時の通信が不安定
・混雑時に速度が大きく低下する傾向
ahamo・30GBで月3,000円弱と高コスパ
・docomo回線で通信品質が安定
・細かい容量調整ができない
・ギガを使わない人には割高
povo・必要な分だけデータ課金できる
・使わなければ基本料0円も可能
・使いすぎで逆に高額になる可能性
・管理がやや手間
楽天モバイル・料金体系が合理的
・使い放題プランでも月額が安い
・場所によっては電波が弱い
・屋内や郊外で圏外になる可能性がある

毎月の固定費を見直すだけで、年間で数万円の差になる。これがそのままタイヤ代やガソリン代に充てられると考えれば、やらない理由はないだろう。

自炊は適度にやる

食費は節約の中でも即効性が高い分野である一方、無理をするとストレスの原因にもなりやすい。そのため、自炊は「できる範囲で」「ストレスにならない程度で」行うのが長続きのコツである。

料理を覚えることには多くの副次的な効果がある。たとえば、食材の準備を通して買い物スキルが身につき、レシピを調べて段取りを覚えることで計画力が養われる。また、同じ料理でも原価を意識するようになれば、食に対するコスト感覚が鍛えられる。これらは段取りが重要となるモータースポーツ活動でも活きてくる。

自宅では水道水を飲む

日本の水道水は世界でもトップクラスの安全性と美味しさを誇る。冷蔵庫で一晩冷やすだけで、十分に飲める。どうしても味が気になるなら麦茶を作れば良い。毎日ペットボトルの飲み物を買っていると、月に数千円、年間では1万円以上の出費になることもある。ペットボトル飲料を買わない生活をするだけで、意外と差がつく。外出先では買わざるを得ない場面もあるだろう。せめて自宅にいる時は水道水を有効活用したい。

酒とタバコはやらない

モータースポーツは見た目以上に体力が求められるスポーツである。暑い日も寒い日も集中力を切らさず、長時間にわたって運転し続ける。そのためには健康な体が欠かせない。

酒とタバコは、節約の面からも健康の面からも、まさに「百害あって一利なし」である。やらないに越したことはない。

飲み会に行くなら幹事をやる

会社の飲み会がどうしても避けられない場合は、自ら幹事をやることをおすすめする。なぜなら、幹事には「お店を選べる」「会費を集められる」「支払いをクレジットカードで行える」という特権があるからである。

実際、自分は幹事をすることでクレジットカードのポイントを獲得し、参加者から徴収した現金は手元に残るためATMで現金を引き出す機会が減り、ATM手数料の節約となる。さらに、良い上司や先輩であれば幹事手当として会費を少し負担してくれる場合もある。これはかなりお得である。

高速道路は急いでいる時だけ使う

運転が好きな人間にとって、高速道路は必ずしも快適な選択ではない。むしろ、下道のほうが加減速・旋回・シフトチェンジといった基本操作を何度も繰り返すことができ、運転技術の向上にもつながる。

もちろん、時間がないときや夜間に遠方まで移動する場合は高速道路の方が効率的である。ただ、普段の移動で「なんとなく高速に乗る」のはもったいない。自分は可能な限り下道を使うようにしていた。

早起きは三文の徳

モータースポーツに参加すると、早朝出発が当たり前となる。なぜなら、サーキットやラリー会場は大体が都市部から遠く、朝の渋滞に巻き込まれると到着が遅れてしまうからである。

経験上、朝6時前には主要渋滞ポイントを通過しておきたい。これを守るだけで、一日のスケジュールに余裕ができ、心にもゆとりが生まれる。早起きは節約と同じで、始めてしまえば習慣化できる。なによりも早起きすることで下道での移動が選択肢に入ってくる。

歩ける距離は歩く

最後に伝えたいのが「歩く」という習慣である。車好きだからといって、近場の移動まで車に頼ってはいけない。日常生活で歩くことは、実は立派なトレーニングであり、基礎体力作りにもなる。

自分は「片道40分までは徒歩圏内」と考えている。最初は面倒に感じたが、歩くことで気分転換にもなり、無駄なガソリン代や駐車場代もかからない。一石二鳥どころか三鳥である。

まとめ

節約とは、ただお金を使わないことではない。自分の夢や目標を実現するために、「お金の使い道に優先順位をつけること」である。モータースポーツという趣味は確かにお金がかかるが、日常生活で工夫を凝らせば、十分に手が届く範囲にあると自分は思う。

貯金の仕組み化、支出の見直し、日常の無駄を減らす工夫。これらを積み重ねれば、次のエントリーフィーも、走行会の費用も、きっと工面できるはずである。自分自身の体験が、誰かの挑戦のきっかけになれば嬉しい限りである。

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