モータースポーツを始めてみたい――そう思ったとき、最初に必要となるのが「国内Bライセンス」である。
これは、JAF(日本自動車連盟)が発行する入門向けの競技ライセンスで、ラリー、ジムカーナ、ダートトライアル、サーキットトライアルといったアマチュア競技への参加資格を得るためのものだ。
実技試験はなく、講習を受けるだけで取得できるため、初心者でも安心して挑戦できる。
まさに“モータースポーツの第一歩”といえるライセンスである。
目次(クリックでジャンプ)
国内Bライセンスとは?

JAFモータースポーツ国内Bライセンスは、日本国内で開催されるJAF公認競技会に出場するために必要な入門ライセンスである。
- ▶関連記事:「JAF公認競技会とは?」
これを取得すれば、アマチュア競技のほとんどに参加可能となる。
ラリー、ジムカーナ、ダートトライアル、サーキットトライアルなど、いわば「モータースポーツの基礎競技」に挑戦できる資格となる。
取得方法
国内Bライセンスは、主に以下の3ステップで取得できる。
1. 講習会を受講する
JAFまたは各地の自動車クラブが主催する「国内Bライセンス講習会」に参加する。
内容は主に座学で、モータースポーツの基本ルール、安全対策、競技の種類などを学ぶ。
講習時間はおよそ1〜2時間程度で、実技試験は不要である。
- 対面式の講習会一覧:JAF公式サイトにて公開
- オンライン講習会:近年はリモート受講も可能
また、オートテストなどのJAF公認クローズド競技に出場した場合は、講習会を受けずにライセンス申請を行うこともできる。
- ▶関連記事:「オートテストとは?」
2. 必要書類の準備と申請
講習会を受講後、所定の申請書類をJAFに提出する。提出には以下のものが必要となる。
- 運転免許証のコピー
- 顔写真(証明写真)
- JAF(ロードサービス)個人会員であること(未入会者は同時申請が可能)
3. ライセンスの発行
申請が受理されると、JAFからモータースポーツ国内Bライセンスが発行される。
これにより、JAFが公認する競技会に出場できる資格を得ることができる。
取得条件と費用の目安
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢条件 | 18歳以上 |
| 必要免許 | 普通自動車運転免許(AT限定可) |
| 会員資格 | JAF個人会員であること |
| 講習会受講料 | 約5,000〜6,000円 |
| ライセンス申請料 | 3,100円 |
| JAF年会費 | 未加入者は別途必要 |
| 有効期間 | 1年間(毎年更新可) |
Bライセンス取得後に参加できる競技
Bライセンスを取得すれば、以下の競技に出場できるようになる。
ラリー
ドライバーとナビゲーターがペアを組み、設定されたコースを正確かつ速く走破する競技。
舗装路や未舗装路を使うほか、一般公道を使用するイベントも多い。
- ▶関連記事:「ラリーとは?」
ダートトライアル
未舗装路(ダート)に設けられたコースを走行し、タイムを競う。
車両コントロール能力が問われ、スピンやジャンプなど迫力ある場面が魅力。
- ▶関連記事:「ダートトライアル」
ジムカーナ
パイロンで構成されたコースを正確かつ速く走り抜ける競技。
短時間で完結するため、初心者が最初に挑戦するカテゴリーとして人気が高い。
- ▶関連記事:「ジムカーナとは?」
サーキットトライアル
一般的なサーキットコースでのタイムトライアル競技。
走行会よりも本格的な雰囲気を味わえる、次のステップに位置づけられるイベントである。
- ▶関連記事:「サーキットトライアル」
まとめ|初めての一歩を踏み出すために
モータースポーツというと「特別な人だけの世界」と思われがちだが、国内Bライセンスは誰にでも開かれた“入口”である。
講習を受けるだけで取得できるため、走行会から次のステップへ進みたい人に最適だろう。
まずはJAF公式サイトで講習会日程を確認し、自分の地域での開催情報をチェックしてみるとよい。
ライセンスを手にすれば、モータースポーツを「観る」から「走る」へと一歩踏み出せるだろう。
関連サイト




コメント