脱水は走りにも観戦にも致命的!サーキットでの正しい水分補給術とNG行動

コラム

夏サーキットの過酷さと脱水のリスク

サーキットにいるだけで汗が止まらない──そんな経験はありませんか? モータースポーツを始めたばかりの頃、私は水分補給の大切さを軽く見ていた。その結果、イベント終盤には頭がぼーっとして、走りにも観戦にも集中できなくなってしまった。

真夏のサーキットは、想像以上に過酷な環境である。 気温35度を超える炎天下の中、日影のない観戦エリアに長時間立っていると、あっという間に体力を奪われる。自分もサーキットイベントで頭痛がして、慌てて日陰に逃げ込んだ経験は1度や2度ではない。同行していた友人の中には、実際に倒れ込む寸前までいった者もいた。これが“脱水症状”の怖さである。

この記事では、サーキットで脱水症状を起こさないための私が実践している水分補給術と、その際に気をつけたいNG行動を紹介する。

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なぜ夏のサーキットはここまで過酷なのか?

まず、アスファルトからの照り返しが尋常ではない。足元からの熱気が体全体を包み込み、体感温度をさらに引き上げる。加えて、レーシングカーが発する熱と音が集中力を奪い、身体的にも精神的にも消耗する。

さらに観客席やパドックエリアは日陰が少なく、自販機のスポーツドリンクは早々に売り切れることも珍しくない。つまり、過酷な環境に加え、補給手段も限られているというわけだ。

ちなみに、脱水症状は熱中症の前兆として現れることが多い。体温調整が効かなくなった状態が熱中症であり、その前に水分と電解質をしっかり補給することがカギとなる。

なぜ水分補給が重要なのか?

脱水症状は、軽度でも判断力や集中力を大きく低下させる。 ドライバーであれば操作ミスにつながり、観戦者であっても熱中症で倒れてしまえばイベントどころではない。汗によって失われるのは水分だけではなく、ナトリウムなどの電解質も含まれている。これらを適切に補わなければ、身体は正常に機能しなくなる。

NG行動1:一気飲み、飲みすぎ、カフェイン入りドリンクの罠

水分補給はただ飲めばよいというものではない。一気飲みは胃腸への負担となり、かえって体調を崩す原因となる。特に冷えすぎた飲料を短時間に大量に飲むと、内臓が冷えて機能が低下する危険がある。

また、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインを含む飲料は、利尿作用があるため脱水を助長するリスクがある。サーキットに行く時は朝早く出発して寝不足気味になるため、どうしてもカフェインを摂取したくなるが気をつけなければならない。

自分も以前は、サーキットに向かう道中でコンビニのコーヒーを買うのが習慣だった。しかし現在は、前日夜から水分を多めに摂り、当日の朝の移動時はノンカフェインの麦茶を飲むのが定番になっている。

水分補給法1:こまめに少量ずつ、理想は常温~やや冷

理想的な水分補給は「こまめに少量ずつ」である。喉が渇いたと感じる前に、数口ずつ飲む習慣をつけておくと良い。

私がサーキットを走るときは5〜10分に1回くらいのペースで1口ずつ飲んでいる。タイマーを使って忘れないようにしており、走行と走行の合間には必ず口に含むようにしている。

飲料の温度は常温または少し冷たい程度が望ましい。冷たすぎる飲料は身体の冷却感は得られるが、内臓に負担をかけるため長時間の活動には適さない。

とはいえ、サーキットでは飲み物の細かな温度調整などできるわけもない。なので私は飲み物を口に含んで体温で慣らしてから飲み込むようにしている。

水分補給法2:スポーツドリンク or 経口補水液?使い分けのコツ

日常的な水分補給にはスポーツドリンクが最適である。適度な糖分と塩分が含まれており、運動時に失われる成分を効率よく補えるからだ。

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一方、明らかな脱水症状が現れている場合は経口補水液の出番となる。これは医療用に近い設計となっており、吸収スピードが非常に速い。症状の度合いや体調に応じて、適切に使い分けることが重要である。

私もサーキットでの水分補給は基本的にスポーツドリンクだ。糖質が一番多いポカリスエットを選択することが多い。そして万が一に備えて経口補水液を常備している。常備しているが、今のところ経口補水液が必要になったことはない。

おすすめグッズ:保冷ボトル、クーラーボックス、吸水率UPアイテム

水分補給の効率を高めるために、いくつかの便利アイテムを紹介したい。

私が水分補給グッズを選ぶときに重視しているポイントは以下の3つである。

  • 長時間冷たさが持続するか
  • 持ち運びやすいサイズか
  • 洗いやすく、衛生的に使えるか

まずおすすめなのが、真空断熱の保冷ボトルである。朝入れた飲料が夕方まで冷たさを保つタイプも多く、飲みやすさが格段に違う。

次に便利なのがコンパクトなクーラーボックス。折りたたみ可能なものもあり、冷凍したペットボトル飲料を数本詰めて持ち込むだけで安心感が違う。

さらに吸水率を高めるには、塩分タブレットや経口補水ゼリーといった補助食品を併用するのも効果的である。

終わりに:脱水症状に気づいたら即休憩を

もし、めまいや頭痛、吐き気などを感じたら、それは脱水症状のサインである。 そのまま無理をすれば、走行も観戦も中断せざるを得なくなる。異変を感じたらすぐに日陰に避難し、身体を冷やしながら水分を補給しよう。

何より大切なのは、体調を崩さないこと。その上でサーキットでの一日を、思い切り楽しみたいと思う。

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