【モータースポーツの第一歩】レンタルカートとオートテストの違いと選び方

モータースポーツ

ブログ再開の記念すべき最初の記事は、モータースポーツの入門カテゴリーについて語ろうと思う。1年前までの私なら、迷うことなくレンタルカートを勧めていただろう。しかし、この1年でレンタルカートのライバルを見つけてしまった。それが、オートテストと呼ばれるJAF公認の競技会である。

どちらも入門用のモータースポーツという位置づけだが、その特徴は大きく異なる。これからモータースポーツを始めたいけれど、何から始めたらいいかわからない人に向けて、「レンタルカート」と「オートテスト」という2つの選択肢に焦点を当てて解説する。自分に合ったモータースポーツの第一歩を見つける手助けとなれば幸いだ。

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結論:両方やってみるべし!ただし・・・

両方を経験したことのある身からすると、両方を体験しておいてほしいというのが本音だ。ただし、運転免許を持っていない人はレンタルカートを一択となる。これは、レンタルカートがクルマを所有していなくても簡単に始められるうえ、運転免許がなくても参加可能というのが理由だ。一方で、クルマを所有している人にはレンタルカートとオートテストの両方を体験してもらいたい。これは、それぞれの競技が全く異なる競技性を持っているからで、両方を体験してもらわないと、その違いには気が付けないからだ。両方とも準備不要で安価なため、両方を体験した後でどちらかを選択しても損にはならないし、むしろ良い経験になると私は思う。

レンタルカートとは

レンタルカートとは、レンタル専用のカートを利用し、カート専用のサーキットで走行を楽しむアクティビティのことである。特別なライセンスや準備が不要で、手軽にスピード感やレースの醍醐味を体験できる点が魅力だ。施設に備えられているカートをレンタルし、そのままコースを走行できるため、誰でも気軽に挑戦できるのが特徴である。

さらに、レンタルカートは年齢制限が比較的緩く、多くの施設では運転免許が不要なため、中学生以上(施設によっては小学生でも可)であれば利用可能な場合が多い。初めてモータースポーツに触れる人や若い世代にとって、これ以上に手軽に楽しめるエントリーカテゴリーは存在しない。

また、競技性の高さもレンタルカートの魅力の一つだ。施設によってはアマチュア向けのレースイベントが頻繁に開催されており、初心者でも気軽に参加できる環境が整っている。こうしたイベントを通じて、レース特有の興奮や駆け引きを楽しめるだけでなく、四輪レースに携わる経験者や仲間と出会えるチャンスも広がる。レンタルカートは単なる娯楽にとどまらず、本格的なモータースポーツへの第一歩として最適解と言って間違いないだろう。

オートテストとは

オートテストとは、普段使っている自家用車で参加できるタイムトライアル形式のモータースポーツである。この競技の大きな特徴は、特別な車両や改造が不要な点だ。参加者は自身の車を使い、設定されたコースを走行してタイムを競う。競技に出るためには運転免許が必要だが、それさえあれば初心者でも気軽に参加できる敷居の低さが魅力である。

オートテストでは、高速走行はほとんど求められない。むしろ、低速で正確にコースを走る技術が重要視される。たとえば、狭いスラロームをスムーズに抜けたり、設定されたルートを間違えずに走行したりといった運転技術がタイムに大きく影響する。こうした特性から、参加者は純粋に車両のコントロールスキルを磨くことができる。また、競技中に身につけるスキルは日常の運転にも役立つため、運転技術向上を目指す人にとって非常に有益な体験となる。

さらに、オートテストは安全面にも配慮されたモータースポーツである。競技が低速で行われるため、初心者や未経験者でも安心して挑戦できる環境が整っている。実際、競技会の雰囲気はフレンドリーで、ベテラン参加者が新しい挑戦者にアドバイスを送る場面も珍しくない。このような交流が生まれる点も、オートテストの魅力の一つである。

総じて、オートテストは車好きや運転技術を磨きたい人にとって最適なエントリーカテゴリーと言える。競技を通じて得られる体験は、単なる楽しみを超えた実用的な価値を持つという点も大きな魅力だ。

レンタルカートとオートテストの比較表

文章だけで説明されてもわかりにくいと思うので、大きな違いを下記にまとめた。

項目レンタルカートオートテスト
参加条件年齢制限あり
※施設による
普通運転免許必須
車両専用カートをレンタル自家用車が必要
装備品(ヘルメットやグローブ)レンタル可能不要
費用1走行:3000~4000円程度参加費:3000~4000円程度
競技性タイム計測付き体験走行
もしくはレース
タイムトライアル競技
運転スキル向上レーシング技術を学べる実用的な運転技術を磨ける

18歳未満でもレンタルカートは乗ることができる

レンタルカートの最大の利点は、運転免許が不要なことだ。18歳未満の学生でも利用可能な施設が多く、モータースポーツを始めるハードルが非常に低い。

例えば、高校生がバイト代を貯めて参加することもできるため、理論上はクラスメイトを誘って乗りに行くことも可能だ。ただし、人口密集地域にあるレンタルカート場は限られているので、現実的ではないかもしれない。自宅からレンタルカート施設が遠かったとしても、両親に頼んで連れて行ってもらう、もしくは電車とバスを使って訪れる価値がレンタルカートには間違いなくある。

レースをやりたい人にはレンタルカートがおすすめ

レースを本格的に体験したい人には、レンタルカートを強くおすすめする。その理由の一つは、レンタルカートの世界では初心者から経験者まで楽しめる多彩なレースイベントが頻繁に開催されていることだ。これらのイベントは、単に速さを競うだけでなく、スタートの駆け引きやコーナリングのライン取りなど、レース特有の技術や戦略を学ぶ良い機会となる。さらに、カートの操作感はシンプルながら鋭敏で、ドライバーの技術がタイムに直結するため、競技性が非常に高い。将来、四輪レースへの出場を目指している人にとって、理想的な練習の場となるだろう。

また、レンタルカートのレースイベントでは、四輪レースに出場している現役のドライバーや関係者と出会えることもある。彼らからアドバイスをもらえたり、競技に関する裏話を聞けたりする機会が生まれる点も大きなメリットだ。これを通じてモータースポーツのネットワークを広げることができ、将来的に本格的な四輪レースへの挑戦を考えている人には特に有益な体験となる。

レンタルカートは、手軽にレースの醍醐味を味わえるだけでなく、競技を通じて得られる技術や人脈が未来の可能性を広げてくれる。レースをやりたいと考えているなら、まずはレンタルカートから始めてみるのが良いだろう。

レースだけがモータースポーツのすべてではない

「モータースポーツといえばレース」というイメージを持っている人は非常に多いと思う。それもそのはず、F1をはじめとするメジャーなモータースポーツ競技しかテレビなどで報道されないからだ。むしろ、最近ではF1などのトップカテゴリーでさえ報道されないのが現状である。そんなモータースポーツ入門者にぜひ知っておいてほしいのが、「スピード競技」というモータースポーツの存在だ。

スピード競技の特徴

スピード競技は、タイムを競うことを主軸としたモータースポーツのカテゴリーである。多くの場合、参加者は1台ずつコースを走行し、設定されたルートをいかに速く正確にクリアできるかを競う形式を取る。このスタイルでは、他の車両との直接的な接触や激しいバトルはなく、純粋に自身の技術とタイムの向上に集中できる点が特徴だ。代表的なスピード競技としては、ジムカーナ、ダートトライアル、さらにはサーキットでのタイムトライアルなどが挙げられる。その中でもオートテストは、スピード競技の中でも特に入門者向けとして位置づけられている。

レンタルカートとオートテストの両方を体験して欲しい理由

レンタルカートとオートテストの両方を体験してほしい理由は、それぞれの競技が異なる特徴と楽しみ方を持っているからだ。実際に体験してみないと、自分に合っているかどうかを判断するのは難しい。

まず、レンタルカートとオートテストでは車両の操作感が大きく異なる。レンタルカートは軽量で専用設計された車両を使用するため、スピード感と俊敏な操作性が特徴的だ。言い換えれば、自家用車とは操作性が全く違うため、カートで身に着けた運転技術が普段の運転に活かされることは少ないだろう。一方、オートテストでは普段使用している自家用車を用いるため、日常的な車両での緻密な操作が求められる。そのため、オートテストで身に着けた運転技術は、普段の運転に活かされる場面が多いだろう。ただし、カートのようなスピード感や俊敏な操作性から得られる非日常感はない。

次に、競技性にも大きな違いがある。レンタルカートはスピードを重視し、コース上での速さを追求する。そして、走行中は自車の周りに他のカートが走っており、抜きつ抜かれつの駆け引きが求められる。一方、オートテストでは正確性が重要視される。さらに、コース設定は複雑で、毎回コースレイアウトが異なるため、初心者であろうと大ベテランであろうと、そのコースを走るのは全員が初めてというのが特徴だ。

どちらを魅力的と感じるかは人それぞれだ。カートのような競い合いやスピード感を楽しいと感じる人もいれば、怖いと感じる人もいるだろう。オートテストのような緻密な運転操作を楽しいと感じる人もいれば、退屈だと思う人もいるかもしれない。体験前と後で意見がガラリと変わることも珍しくない。

クルマを持っていなくてもオートテストに出る方法

最後に、クルマを所有していなくてもオートテストに参加する方法を紹介しておこう。オートテストでは、1台のクルマを2人で共有する「Wエントリー」という方法を取ることができる。1台ずつタイムを計測するスピード競技ならではの仕組みだ。夫婦、兄弟、恋人、友人同士で参加できるので、ぜひ覚えておいてほしい。ただし、レンタカーの使用は禁止されているため、絶対に行わないように注意しよう。

まとめ

モータースポーツの世界に入る第一歩として、レンタルカートもオートテストも文句なしの入門カテゴリーとなっている。クルマを持っていない人はレンタルカートから始めるのが最適だが、クルマを持っている人はぜひ両方を体験してほしい。しかも、両方を体験しても合計1万円でおつりが来るのはハッキリ言って破格だ。同じモータースポーツでも、全く違う楽しみ方があるということがわかるはずだ。

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