クルマ好きにとって「モーターショー」は、
新型車を見るためのイベントであると同時に、その時代の“移動の価値観”を映す場所でもある。
今回足を運ぶのは、
Japan Mobility Show Sapporo 2026。
2026年1月23日から25日までの3日間、札幌の大和ハウス プレミストドームで開催される、北海道最大級のモビリティイベントである。
東京で開催される「JAPAN MOBILITY SHOW」と同じ名称を冠しながらも、
札幌開催の本イベントは、クルマ単体ではなく「暮らし・地域・体験」と結びついた展示が多い点が特徴とされている。
果たして、クルマ好きの視点で見て“刺さる展示”はあるのか。
モータースポーツや「走らせる文化」との接点は感じられるのか。
そして、クルマに詳しくない来場者でも楽しめるイベントなのか。
本記事では、Japan Mobility Show Sapporo 2026を実際に会場で見て歩き、
会場の雰囲気、印象に残った展示、率直な所感を中心にレポートする。
公式情報や事前イメージだけでは分からない、現地でしか感じられないリアルを、クルマ好きの目線で整理していきたい。
目次(クリックでジャンプ)
札幌モビリティショーとは何か?地方開催ならではの位置づけ

Japan Mobility Show Sapporo 2026は、
2026年1月23日(金)から1月25日(日)までの3日間にわたり開催される、
北海道・札幌発の大型モビリティイベントである。
開催日程・会場
- 開催日程:2026年1月23日(金)〜1月25日(日)
- 会場:大和ハウス プレミストドーム(旧名称:札幌ドーム)
札幌市中心部からのアクセスもしやすく、
都市型イベントとして多くの来場者を想定した会場選定となっている。
イベントの位置づけ
本イベントは、従来の「モーターショー」という枠を超え、
クルマ・二輪・EV・次世代交通・体験型コンテンツまでを含めた
“モビリティ”をテーマに掲げている。
公式テーマは
「移動を、体感せよ。」
単なる車両展示にとどまらず、
- 体験型展示
- ファミリー・キッズ向け企画
- はたらくクルマ
- 北海道の産業・技術紹介
など、「見て・触れて・感じる」構成が特徴となっている。
想定される来場者層
公式コンテンツ構成から見ると、来場者は
- クルマ・バイクが好きな一般層
- ファミリー層
- EVや最新モビリティ技術に関心のある層
- 観光や買い物ついでに立ち寄るライト層
など、クルマに詳しい人だけに限定しない設計であることが分かる。
東京開催のJAPAN MOBILITY SHOWと比べると、
業界発表色は控えめで、生活者目線・体験重視のイベントという位置づけだといえる。
一番輝いていたのは公団ちゃん|会場の雰囲気
会場はドーム球場を活用した広々とした空間で、
全体として非常に歩きやすく、展示車両の間隔もゆったりしていた。
導線も分かりやすく、初めて訪れる人でも迷いにくい構成だと感じた。
混雑していたエリアで特に目立ったのは、やはりトミカコーナー。
トミカはどのイベントでも安定して人を集めるが、今回も例外ではなかった。

それに続いて混雑していたのが、栄建設株式会社 のブースだ。
スーパー耐久レースで「公団ちゃん」の愛称で知られるチームのメインスポンサーを務める北海道企業だ。

ちょうどトークショーの時間帯だったこともあり、
名だたる自動車メーカーのブース以上に人を集めていたのが印象的だった。

今回は金曜日の開場とほぼ同時に訪れたこともあり、
全体的な来場者数は少なめ。
東京で行われるジャパンモビリティショーと比べると、
圧倒的に人が少なく、写真撮影は非常にしやすい環境だった。
ミラーレスカメラを持ち込み、展示車を本格的に撮影している来場者も多く、
「撮る側」にとってはかなり恵まれたイベントだったといえる。
体感としては、興味のある展示が少なかったこともあり、
1時間ほどで会場全体を一通り見て回ることができた。
クルマ好き目線で刺さった展示|今回は2台のみ
印象に残った車両①|BMW MINI

まず印象に残ったのが、BMW MINI(ミニクーパー)。
最大の驚きは、ついに“メーターレス”のクルマが本格的に登場したことだ。

従来のメーターパネルを廃し、
ヘッドアップディスプレイのみで情報を完結させる構成には正直驚かされた。
内装の質感も高く、単なるデザイン重視ではなく、
「愛着を持って長く乗れる1台」という印象を受けた。
印象に残った車両②|トヨタ センチュリー

続いて強烈な存在感を放っていたのが、
トヨタ自動車 のセンチュリー。
ようやく実車を見ることができたが、
纏っている雰囲気が明らかに他の車両とは異質だ。
展示車には触れることができなかったものの、
ボディパネルのプレスラインは、通常の量産車では考えられないほど鋭角。

こうした一見地味だが、クルマの印象をがらりと変える細工が
至るところに施されている点に、センチュリーというクルマの思想を強く感じた。
モータースポーツ好きとして見た視点|一か所だけオートサロンの空気
モータースポーツ好きの視点で見ると、
今回の札幌モビリティショーには意外な発見もあった。
近年、東京で開催されているモビリティショーでは、
ランボルギーニの展示は行われていない。
それだけに、まさか札幌で
ランボルギーニブース を見られるとは思っていなかった。

こうした“分かりやすいスーパーカー”の展示は、
クルマに詳しくない層にも強く刺さる。
モビリティショーというよりはオートサロンな雰囲気が強いが、スーパーカー展示の意義は、やはり大きいと感じた。
他の自動車メーカーのブースでも、
各社1台はスポーツカー路線の展示が用意されていた印象だ。
唯一それが見られなかったのが、日産とBYDの2社だった。
初めて行くならアリ|一般来場者目線で見た良かった点と残念な点
初めてモビリティショーを見に行く人にとっては、
様々な新型車を一度に見ることができ、
展示車数としては十分だったと思う。
ただし、
「憧れのクルマ」を展示するのか、
「現実的なクルマ」を展示するのか。
その狭間で各メーカーが悩んでいる様子が、
ラインナップから透けて見えたのも事実だ。
せっかくのモビリティショーなのだから、
もう少し“夢を見られるクルマ”が多くても良かったのではないか。
そんな物足りなさも正直感じた。
また、「札幌開催」という地域性についても、
期待していたほどの個性は感じられなかった。
栄建設株式会社が重機、いわゆる“はたらくクルマ”を2台持ち込んでいた点は素晴らしいと思ったが、展示のされかたは少し控え目。
それ以外に地域色のある展示はほとんど見当たらなかった。
北海道は観光も農業も重要な産業だ。
最新型の観光バスやトラック、農業機械など、
地域性を前面に押し出した展示が増えれば、
札幌ならではのモビリティショーとして、より魅力的になるのではないかと思う。
札幌モビリティショー観覧のコツ|所要時間と服装の注意点
滞在時間の目安としては、
混雑していても2時間あれば全体を一通り見ることができるだろう。
ドーム球場ということで寒さを覚悟していたが、
会場内は思いのほか暖かく、特別な防寒対策は不要だった。
写真撮影についても、
東京のモビリティショーほどの人混みはなく、
人通りの妨げにならないよう注意すれば、
比較的自由にクルマの写真を撮れるイベントだと感じた。
写真で振り返る札幌モビリティショー(撮影:iPhone 17 Pro)
ダイハツ|K-OPEN

トヨタ|COROLLA CONCEPT

ホンダ|Super-ONE Prototype

ホンダ|PRELUDE

マツダ|MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER

BYD|dolphin

クルマ好きなら楽しめるが万人向けではない|総合感想
総合的に見ると、
クルマ好きであれば楽しめるイベントであることは間違いない。
一方で、クルマに強い興味がない人を
積極的に引き込むだけの展示は、やや少なめだった印象だ。
次回、2年後も足を運ぶかどうかは、
どんなクルマが展示されるか次第。
特に、地域性を前面に押し出した展示が増えない限り、
個人的には積極的に行きたいとは思わないかもしれない。
まとめ|「札幌で開催する意味」はまだ伸ばせる
思っていたよりは楽しめたが、
「札幌」モビリティショーとしての魅力は、まだ伸び代があると感じた。
今回、唯一強く印象に残ったのは、
栄建設株式会社、いわゆる“公団ちゃん”ブース。
ただし、レーシングカーだけでなく、
はたらくクルマをもっと前面に押し出していれば、
より多くの来場者に刺さったのではないかという印象も残る。
次回は「札幌で開催する意味」を強く感じられる展示に期待したい。




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