スプリントレースとは?
スプリントレースとは、短距離かつ短時間で勝敗を競うモータースポーツ練習の一種である。スタートからゴールまで一気に走り切る形式が特徴であり、耐久レースとは異なり、給油やドライバー交代といったピット作業は基本的に存在しない。
多くのカテゴリーで採用されており、F1やSUPER GTなど世界各地のレースシリーズでおなじみの形式となっている。
スプリントレースの特徴
短時間決戦
レース時間は5分〜60分程度が一般的であり、ドライバーは全力を尽くして序盤から攻める必要がある。戦略性よりも瞬発力やバトル技術が重視されることが多い。
単独走行と集団バトル
ジムカーナのような単独走行形式ではなく、複数台のマシンが同時にスタートし、順位を争う集団バトルが基本である。これにより、オーバーテイクや防守走行といった駐押もスプリントレースの魅力である。
競技車両の多様性
使用される車両は、ツーリングカー、フォーミュラカー、GTカー、コンパクトカーなど広範回である。JAF公認のスプリントレースでは、各カテゴリーに応じた車両規定が定められている。
日本国内のスプリントレース
日本では、JAF公認のクラブマンレースから全日本選手権まで、広いレベルでスプリントレースが開催されている。代表例として以下が挙げられる。
- 全日本スーパーフォーミュラ選手権
国内最高峰フォーミュラカーによる短時間・単独ドライバー制レース。所要時間は約25〜30分、レース距離は110〜300km程度。一部レースではワンストップ統布が存在する。 - TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup
トヨタ86/スバルBRZによるワンメイクカップ。各レースは10〜15周、30分前後で争われる純粋なスプリントレース。プロ・クラブマン混同の構成で、初心者も参戦しやすい。 - クラブマンレース
市販車改造のアマチュアドライバー向けスプリントイベント。一般に10分台、10〜15周程度の短距離決戦として行われる。
スプリントレースの参加方法
ライセンスの取得
JAF競技ライセンス(国内A等以上)が必要である場合が多い。クラブマンレースなど一部の入門イベントでは、競技ライセンス不要で参加できる場合がある。
車両と装備
参加車両は、カテゴリーに応じた改造規定を満たす必要がある。ドライバーはFIA/JAF公認のレーシングスーツ、ヘルメット、グローブなどの装備が必須となる。
エントリー費用
スプリントレースの参加費用はイベントやカテゴリーによって異なるが、アマチュア向けなら数万円〜、プロカテゴリーでは数百万円以上となる場合もある。
スプリントレースと耐久レースの違い
項目 | スプリントレース | 耐久レース |
レース時間 | 5分〜60分程度 | 数時間〜24時間 |
ピット作業 | 基本なし | 必須(給油・タイヤ交換・交代など) |
戦略性 | 少なめ | 非常に高い |
ドライバー数 | 1名 | 2〜4名 |
まとめ
スプリントレースは、短時間で順位を競い合うダイナミックなモータースポーツ形式である。初心者から上級者まで幅広い層が楽しめるため、モータースポーツデビューの選択肢としても魅力的だろう。走行技術を試す場として、ぜひチャレンジしてもらいたいカテゴリーである。
コメント