モータースポーツに興味はあっても、「いきなりサーキットは不安」「まずは車の挙動を理解したい」と感じる人は多いだろう。そんな初心者にこそ最適なのが、誰でも気軽に参加できる 広場トレーニング である。
広く安全なスペースで、普段の運転では体験できない急制動やスリップ挙動を学べるため、走行技術の底上げだけでなく日常運転の安全性向上にもつながる。
本記事では、広場トレーニングの内容・必要な装備・費用・おすすめの対象者まで、参加前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説する。
目次(クリックでジャンプ)
広場トレーニングの概要
「広場トレーニング」とは、サーキットの駐車場や特設スペースなど、広く安全なエリアを利用して行われるドライビング練習イベントのことである。
正式な競技ではなく、自由度の高い走行会形式で開催されることが多く、初心者でも参加しやすい点が大きな特徴だ。
JAF公認競技ではないものの、多くのイベントで経験豊富なインストラクターが指導を担当しており、モータースポーツへの最初のステップとして最適となっている。。
どこで開催されるのか?
開催場所はサーキット併設の駐車場やドライビングスクールの広場が中心である。
代表例としては以下の通り。
- 全国のジムカーナ場
- 富士スピードウェイ・P2駐車場など
- 美浜サーキット・広場エリアなど
- 鈴鹿ツインサーキット・ドリフトコースなど
また、JAF加盟クラブやショップ主催の小規模トレーニングも地方で増えており、参加ハードルは年々下がっている。
練習内容と目的
広場トレーニングでは、基礎的かつ実践的なドライビング技術を安全に学べる。
- 急制動の体験(フルブレーキの姿勢変化や減速挙動を理解)
- スラローム(車の旋回性能と荷重移動を体感)
- 定常円旋回(旋回時のグリップ変化を学ぶ)
- スピン・スリップ挙動の体験とリカバリー
- 雨天時のグリップ変化の理解と対処
これらはサーキット走行前の基礎として有用であると同時に、日常の安全運転にも直結する技術となっている。
使用車両と必要な装備
広場トレーニングの魅力は「普段乗っているマイカー」で参加できる点にある。
ナンバー付き市販車、AT車、コンパクトカーなど、特別な仕様でなくても問題ない。
最低限の安全装備として、以下が求められる場合がある。
- ヘルメット(フルフェイスが推奨されることが多い)
- グローブ(指の隠れるタイプ)
- 長袖・長ズボン・運転に適した靴
- 車内の荷物を降ろす
装備の基準はイベントによって異なるため、事前案内の確認が必須となる。
参加費用と申し込み方法
参加費は5,000〜15,000円前後が一般的で、公認競技に比べて費用を抑えて練習できる。
定員制のイベントが多いため、事前エントリーが基本である。
インストラクターのアドバイスが大きな武器に
多くのイベントではプロドライバーや熟練インストラクターが同乗または外からアドバイスを行う。
「何をどう練習すれば良いかわからない」
という初心者特有の悩みを解消し、短時間で効率よく上達できる点が魅力である。
雨の日こそ、実力アップのチャンス
広場トレーニングは雨天でも開催されることが多い。
むしろ濡れた路面は「低ミュー路」と呼ばれ、スリップ挙動を学ぶ絶好の環境となる。
公道では危険で試せない限界域の挙動を、安全な広場で体験できるメリットは大きい。
どんな人におすすめか?
広場トレーニングは以下のようなニーズを持つ人に最適である。
- 愛車で気軽にモータースポーツを体験したい
- サーキットデビュー前に基礎技術を学びたい
- 雪道・雨天での運転が不安
- ペーパードライバーを卒業したい
「運転の基礎を改めて学びたい」というドライバーにも大きなメリットがある。
広場トレーニングから次のステップへ
基礎技術を身につけた後は、以下のステップに進む参加者が多い。
- ジムカーナ
- オートテスト
- サーキット走行会
スピン挙動の理解や車の限界を“安全に”体験できる広場トレーニングは、モータースポーツへの最初の一歩として理想的な環境である。




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