モータースポーツの世界を一歩深く楽しみたいなら、「国内Aライセンス」は避けて通れないステップである。
国内Bライセンスよりも参加できる競技の幅が大きく広がり、ついにサーキットレースへの挑戦が可能となるライセンスだ。
この記事では、国内Aライセンスの概要から取得方法、費用、必要条件までを体系的にわかりやすく解説する。次のステージへ進みたい人にとって、最初の道しるべとなる内容である。
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国内Aライセンスとは?

JAFモータースポーツ国内Aライセンスは、日本国内で開催されるJAF公認競技のうち、サーキットレースを含む幅広いカテゴリーに出場できる資格である。
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国内Bライセンスよりも上位のライセンスで、競技の選択肢が大きく広がる点が特徴だ。
ジムカーナ、ダートトライアル、ラリーはもちろん、Aライセンスを取得することでサーキットレースへの参加が可能となる。より本格的なモータースポーツに挑戦したい人が次に目指すステップといえる。
国内Bライセンスとの違い
国内Bライセンスは入門用ライセンスで、主にジムカーナやダートトライアル、ラリーで必要となる。一方、サーキットレースにはBライセンスでは出場できない。
- ▶関連記事:「国内Bライセンスとは?」
国内Aライセンスは、
- サーキットレースへの参加
- Bライセンス競技も継続して参加可能
という位置づけであり、“一段上のステージに進むためのライセンス”となっている。
国内Aライセンスの取得方法
1. 国内Bライセンスの取得と競技会への出場
基本的には、まず国内Bライセンスを取得し、JAF公認競技会へ1回以上出場しておく必要がある。
この出場実績が、Aライセンス申請の前提となる。
ただし、以下の場合は競技出場経験がなくても申請が可能となる。
- Bライセンス所持者: JAF公認サーキットで25分以上のスポーツ走行経験+サーキット発行の証明書
- Bライセンス未所持者: JAF公認サーキットで50分以上のスポーツ走行経験+証明書
2. 国内Aライセンス講習会の受講
JAFが主催する「国内Aライセンス講習会」を受講する。
内容は、安全対策や競技規則、フラッグシグナルなど、サーキットで走る上で必須となる知識が中心だ。講習会は全国の公認サーキットで定期的に開催されている。
3. 筆記試験と走行実技試験
講習後には筆記試験と実技試験が行われる。
筆記は規則書の持ち込みが可能で、重要なのは内容理解である。
実技試験では、速さよりもサーキット走行のマナー・安全意識・旗の理解がチェックされる。
4. 必要書類の提出と申請
講習会修了後、以下の書類を揃えてJAFに申請する。
- 出場実績の証明書(例外条件は走行証明書)
- 運転免許証のコピー
- 写真
- 申請書類一式
費用について
国内Aライセンス取得にかかる費用は、
国内Bライセンスの有無 / 出場実績 / 走行経験
によって変動する。
| 条件 | 費用の目安 |
|---|---|
| Bライ所持・競技実績あり | 約27,000円 |
| Bライ所持・競技実績なし | 約33,000円 |
| Bライなし・スポーツ走行実績あり | 約31,000円 |
| Bライなし・スポーツ走行実績なし | 約55,000円 |
さらに、国内Aライセンス申請料の 4,100円 が必要となる。
その他に写真代や証明書発行手数料が追加される。
取得までにかかる期間
講習会の日程や提出書類の準備状況によるが、スムーズに進めば1か月以内で取得可能である。
競技参戦を予定している場合は、余裕を持って計画するとよい。
国内Aライセンス取得に必要な条件
以下の条件を満たしている必要がある。
- 18歳以上であること
- 有効な普通自動車運転免許を所持していること
- JAF(ロードサービス)の個人会員であること
- 国内Bライセンスを取得済みであること(例外あり)
- JAF公認競技会への出場実績があること(例外あり)
- 所定の講習会を修了していること
モータースポーツのステップアップに欠かせない資格
モータースポーツは敷居が高いように見えるが、国内Bライセンスから段階的に進める仕組みが整っている。国内Aライセンスは、その先のステージを広げる重要なステップであり、サーキットレースに挑戦したい人にとって欠かせない資格となる。
より本格的にモータースポーツを楽しみたい人は、JAF公式サイトで講習会情報を確認し、計画的にステップアップするとよい。
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