モータースポーツを始めたいと考えたとき、まず悩むのが装備選びである。中でも「ヘルメット」は、命を守る最重要アイテムのひとつとなっている。不適切な選択をすれば、安全面に不安が残るだけでなく、後から買い直す羽目になり、無駄な出費にもつながる。
「バイク用のヘルメットを持っているが、流用できるのか?」と悩む人も多いだろう。実際、条件を満たせばバイク用でも一定の用途で活用できるケースは存在する。ただし、本格的に競技を目指すなら四輪専用のヘルメットを選ぶのが安全かつ確実である。
本記事では、バイク用ヘルメットが使える条件と四輪用を選ぶべき理由、さらにおすすめのモデルまで詳しく解説する。これからモータースポーツを始める初心者はぜひ参考にしてほしい。
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結論:条件付きでバイク用も可。だが、基本は四輪用を推奨
結論から言えば、JIS規格を満たしたフルフェイスまたはジェット型のバイク用ヘルメットであれば、一部の走行会やイベントで使用可能である。ただし、公式競技やサーキットによっては使用を認められない場合も多いため、将来的な活動を見据えるなら四輪用を選ぶべきだろう。
バイク用ヘルメットを使える条件
JIS規格の有無

最初に確認すべきは、安全規格への適合である。日本国内ではJIS T8133規格をクリアしていることが最低条件となっている。この規格に合格していなければ、ほとんどの走行会やサーキットイベントに参加できない。
特に海外製のバイク用ヘルメットには非対応の製品が多く、デザイン重視の軽量モデルなどは注意が必要である。
推奨はフルフェイス。最低でもジェット型
バイク用を使用するなら、最低でもジェット型、できればフルフェイス型であるべきだ。オープンカーでの走行ではジェット型さえも認められないことがあるため、より安全性の高いフルフェイスが推奨される。
購入金額が3万円を超えるなら四輪用一択
新たに3万円以上かけてヘルメットを購入するのであれば、四輪用を選んだ方が結果的に安全性・快適性・将来性すべての面で優位となる。
四輪用ヘルメットを選ぶべき理由
難燃性素材を採用
四輪用ヘルメットには難燃素材が使われており、車内火災のリスクに対応している。特に、チューニング車やレース車両は燃料や配線の取り回しから火災リスクが高くなる傾向があるため、難燃性の有無は命に関わる要素となる。
HANSデバイスへの対応
四輪競技ではHANS(Head And Neck Support)デバイスの使用が推奨、あるいは義務付けられている。これは事故時の頸部損傷を防ぐための装備であり、対応ヘルメットでなければ装着できない。
FIA公認の四輪用ヘルメット(例:FIA8859-2015やSNELL SA2020)であれば、HANSアンカーの装着が可能である。
JAF公認競技会での使用可否
JAF公認レースでは、FIA・SNELL規格の四輪用ヘルメットしか認められない。モータースポーツのステップアップを考えるなら、最初から基準を満たした製品を選ぶべきである。
おすすめ:ARAI「GP-6S」が優れている理由
国内で試着・購入が可能
ARAI製「GP-6S」は国内のバイク用品店やモータースポーツ用品店で取り扱われている。実店舗で試着ができ、サイズ交換などのサポートも受けられる点が大きな安心材料となっている。
日本人の頭部形状に最適化
ARAI製品は日本人の頭部形状に最適化されており、フィット感に優れる。海外ブランドでは合わないことも多いため、まずARAIを試すのが賢明である。
アフターパーツの入手のしやすさ
筆者自身もARAIのアフターサービスに何度かお世話になった経験がある。パッドの補修やHANSアンカーの取り付けなど、レース日程に合わせて迅速に対応してもらえた点は高く評価できる。
迅速な修理対応
筆者自身もARAIのアフターサービスに何度かお世話になった経験がある。パッドの補修やHANSアンカーの取り付けなど、レース日程に合わせて迅速に対応してもらえた点は高く評価できる。
まとめ
モータースポーツにおけるヘルメット選びは、安全性・規格対応・将来性の観点から慎重に判断する必要がある。JIS規格を満たしたバイク用ヘルメットでも用途によっては活用可能だが、今後の競技参加を考慮するなら四輪専用ヘルメットの購入を強く推奨する。
中でもARAI製「GP-6S」は安全性、フィット感、サポート体制に優れており、初心者にも安心してすすめられるモデルである。自分のスタイルと目的に合った最適なヘルメットを選び、安心・安全なモータースポーツライフを楽しもう。
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