2025年JAFツーリングカー選手権ロードスター・パーティレースⅢ in 十勝スピードウェイ【ゆるモタ観戦記】

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8月に入ってほんの少しだけ涼しくなった北海道。今年も知り合いがJAFツーリングカー選手権ロードスターパーティレースⅢジャパンツアーシリーズに出場するべく十勝スピードウェイに来るというので、8月2日と3日の2日間で去年に引き続き人生2回目の十勝スピードウェイを訪れた。

正直言うと十勝スピードウェイは去年の観戦で「積極的に遊びに行きたくないサーキット」という印象だったので、知り合いが本州以南から来ない限りは行くことはないだろうと思っていたのだけど、今年の十勝スピードウェイは去年とは様子がまったく違ったので、その様子を書き留めておこうと思う。

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去年から激変|賑わいを見せた十勝スピードウェイ

私が去年、十勝スピードウェイを訪れて感じたのは、廃業寸前の廃れたサーキットといった印象だ。パドックにはレースに出場するチーム関係者のみで、一般の来場客はほぼゼロだったのだが、今年の十勝スピードウェイはまったく違う世界が広がっていた。

開場の9時になると一般来場客が続々とサーキット内に押し寄せ、パドック側に新設された観客席はほぼ満席。去年は閉鎖されていたグランドスタンドにもお客さんが入り、ピット裏にもたくさんのお客さんが往来していた。

去年の閑散とした状況は、何かの間違いだったのかな?と思うほどに賑わいを見せていたが、十勝スピードウェイをよく知る人の話を聞くと、今年のお客さんの人数は異常だったようだ。

県庁所在地から4時間かかるサーキット|流石に遠い

北海道の県庁所在地である札幌から十勝スピードウェイは車で約4時間かかる。長距離ドライブに慣れている私でも少し気合を入れる必要がある距離だ。その距離から私も友人知人を十勝スピードウェイで開催されるイベントに誘うのは躊躇ってしまうほどだ。

その距離を乗り越えてでも見に行きたくなるイベントが十勝スピードウェイに求められているのだが正直難しい。仮に富士スピードウェイで行われているニスモフェスティバルや、モビリティリゾートもてぎで行われるホンダサンクスデーなどと、同規模のものが行われても、私はきっと観には行かないだろうなと思うと、求められるもののレベルは非常に高いと思われる。

「遊びに行きたくないサーキット」と思った昨年のレース

去年観戦したロードスターパーティの模様はブログに書き留めていない。なぜならネガティブな印象が強すぎたからだ。知り合いのレースに関しては見応えもあり非常にポジティブなものだったが、サーキットに関してはそれを上回るネガティブっぷりだった。

一番の理由を挙げるとすると、観戦に行ったにもかかわらず、コースを見渡せる観戦エリアが皆無だったことだ。ピット側からホームストレートを挟んだ反対側には、もちろん立派なグランドスタンドがあるのだが、なんと立ち入り禁止。パドック側でコースが見える位置を探すも、ガードレールに阻まれてコースが見える所がほぼなし。

立派なグランドスタンドは立ち入り禁止だった

仕方ないのでピットのモニターで走行映像を見るだけという物足りないレース観戦となってしまったのだ。レースを観戦できないサーキットに行く意味などない。それが去年の十勝スピードウェイに対しての感想だった。

今年はパドック内に観戦スタンドが新設

今年のレース観戦に前向きになれたのは、金曜日に主催者がXで新しい観戦スタンドができたとポストしていたからだ。コースが見えるスタンドが新設されたのであれば、写真の特訓も兼ねて一眼レフカメラを持って行こうかと前向きになれた。

スタンドは5コーナーの外側に設置されピットからは歩いていける場所だった。中速コーナーを外側から捉えられるので、撮影ポイントとしては非常に魅力的。このスタンドがあるならば、ローカルレースの撮影に十勝スピードウェイに遊びに行きたいと思う・・・かもしれない。

117号車・石谷選手が2位|112号車・本山選手が9位

JAFツーリングカー選手権ロードスターパーティレースⅢジャパンツアーシリーズで、私が応援する知り合いというのは、ゼッケン112番の本山選手と、117番の石谷選手だ。石谷選手は数週間前にロードスターパーティレースⅢ東北シリーズでチャンピオンを獲得しているので、このレースでも優勝候補のひとりだ。

8時から開始した予選の結果は石谷選手が予選3番手、本山選手も9番手のシングルグリッド獲得。決勝は11時からスタートし、石谷選手が一時トップを走ったものの、最終的には2位。本山選手は9位をキープしてフィニッシュした。相変わらずパーティレースのレース内容は濃くて見応えがある。

課題は盛りだくさん|3つ紹介

今回の大挙してお客さんが押し寄せた十勝スピードウェイのイベント。サーキット側は間違いなく想定外だったと思われる。さまざまな場面で問題が起こっていたようだ。その中で私が感じたものを3つ紹介しておこうと思う。

入場ゲートが大渋滞

私はチーム関係者パスで入場したので、ゲートオープンの朝5時半に到着したのだけど、ゲート前には30台以上のクルマが並んでいた。一般来場者とチーム関係者を分けるように案内されていて、私は10分ほどで場内に入ることができたが、一般来場者は一般開場となる9時まで待っていたのかと思うと、ぞっとした。私は目の当たりにしていないが、行列はその後も順調に伸びていき、Xのポストで調べた限りでは3kmほどの渋滞となっていて、最後尾から入場まで30分以上もかかったそうだ。

渋滞への対処方法はない。スーパーGT開催時の富士スピードウェイには何度も行ったが、覚悟して突撃する以外の方法がない。渋滞の文化がない北海道民には、ちと辛いかもしれない。

新設スタンドでは場内放送が聞こえない

パドックに観戦エリアが新設されたのは先に述べたとおりだが、残念ながら場内の放送が観戦エリアでまったく聞こえなかった。予選も決勝も新設の観戦エリアで写真を撮っていたのだけど、レースの状況が何一つ聞こえてこなかった。そのせいか、観客席でレースを見ていた人がレースの状況をまったく理解できていなかった。

観戦エリアで周りのお客さんたちの会話を聞いていると、レースを見ること自体が初めての人たちが大多数を占めているようで、ロードスターパーティレースがどんなレースなのかが、まったくわからないままコース上を走るロードスターを眺めている状況だった。

これに関してはスタンドに向けたスピーカーを設置してください。それだけで劇的に変わるはず。せっかくのスタンドなので、場内放送は聞こえるようにしておいてほしい。

自動販売機に大行列

イベント当日は晴天で30℃を超える夏日。こまめに水分補給をしないと熱中症になる危険もあるほどだ。そんな中、パドック内に数機しかない自動販売機は長蛇の列だった。私も冷たい飲み物が欲しいなと思ったが、行列を見て、ぬるくなったお茶で我慢するかと諦めたほどだ。

私みたいにぬるくても水分をあらかじめ多めに準備できていれば問題ないが、一般のお客さんたちが、そこまでを想定して準備できているとは限らない。しかも入場ゲートの大渋滞を乗り越えてパドックに入ってきていることを考えると、大渋滞の時点で飲み物はかなり消費されていると考えられる。

自動販売機の台数を増やすのは現実的ではないかもしれないが、水分補給できる場所や、飲み物を販売する露店などはもう少し必要に思えた。

来年以降の進化に期待

私が目にした問題は3つほど紹介したが、致命的なものはひとつもない。渋滞に関してはサーキット側が公式Webサイトに謝罪文を掲載したようだが、そんなことを言ったら富士スピードウェイはビッグイベントのたびに謝罪文を掲載することになるぞ。

それよりも、十勝スピードウェイにも大勢のお客さんが訪れるポテンシャルがあることをポジティブに捉えたい。これだけ賑やかなイベントなら札幌の友人も誘いやすいし、知り合いが出場しないレースでも1人でふらっと見に行きたいと思う・・・かもしれない。来年以降の進化に大いに期待したい。

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