今回は、北海道蘭越町で開催された「全日本ラリー選手権 ラリー・カムイ」の観戦レポートをお届けする。群馬で観戦した「ラリー・モントレー」での不完全燃焼を晴らすべく、事前準備を整え、リベンジの気持ちで臨んだラリー観戦となった。
観戦初心者の方にも参考になるよう、現地での様子や感じたことをリアルに綴っている。ぜひ最後まで読んでほしい。
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まさかの土曜チケット完売!日曜観戦を決断した理由
ラリー・カムイでは、有料のSS(スペシャルステージ)観戦券が用意されていた。有料エリアであれば、落ち着いてしっかり観戦できるのではないかと思い、学生時代の友人を誘って観戦に行く事にした。
ところが、まさかの土曜日分の予約チケットが完売。全日本ラリーとはいえ、ローカルイベントで売り切れるとは想定外だった。わずかに残っていた日曜日分を急いで確保した。
全日本ラリー選手権in蘭越(ラリーカムイ)・チケット予約先
日曜日の観戦は、集合時間が早朝6時とハードなのが難点。自宅を深夜3時半には出発しなければ間に合わないため、前日に出発し、道の駅で仮眠を取ることにした。ゆるく観戦を楽しむつもりだったが、本気の前乗りとなってしまった。
観戦者もまた“ラリー”を体験することに
道の駅を朝5時に出発。近くにコンビニを探すも、どこも営業していなかった。北海道の地方ではこういったことも珍しくない。幸い、前日に買っておいた菓子パンが残っていたため、それが朝食となった。
集合場所は林道を登った先の広場。雨も降り始めており、滑りやすい路面状況だった。現地で合流した友人も「人生でトップクラスに怖い道だった」と語っていた。

それでも、現場にはすでに30〜40台の車が駐車されており、観客の多さに驚かされた。おそらく100人近くが集まっていたと思われる。地方のモータースポーツイベントでこれだけの集客があるのは素直に嬉しい驚きだった。
観戦エリアの足元は要注意
6時を過ぎると、SS観戦エリアへの移動が始まった。駐車場から徒歩5分ほどで到着した観戦ポイントは、林道脇の草むら。草刈りはされていたが、地面はぬかるんでおり、足元は悪かった。
長靴を履いてきたのは正解だったが、周囲を見渡すとスニーカーの人が多数。必須というわけではなさそうだが、快適さを考えると足元の装備は重要だと感じた。
ラリー観戦の最大の魅力とは
観戦エリアに到着して1時間ほど経つと、競技がスタート。ラリーはクラスの速い車両から順に出走するため、序盤は特に注目ポイントとなる。
エキゾーストノートが遠くから聞こえ、やがてRally2車両が轟音を響かせながら目の前を駆け抜けた。コーナーの入口から出口まで一連の動きが見える絶好のポイントで、車両の挙動やドライバーの操作を肉眼で追えるのが素晴らしい。これぞ、現地観戦の醍醐味だろう。
観戦は過酷な一面もある
1ステージの観戦時間は約1時間半。物足りなさを感じるかと思いきや、終わってみると大満足だった。
ただし、観戦環境は過酷そのもの。斜面に立っているだけで体力を消耗する。アウトドアチェアを持参しても、傾斜地では活用しづらかった。ラリー観戦は観客にとってもハードなイベントだと実感した。
快適に過ごしたいなら、アウトドア装備は必須となるだろう。
ラリー観戦必須アイテム
レジャーシート
アウトドアチェア
有料観戦券の重要性について
群馬での観戦では不満が残ったが、今回は有料観戦券のおかげで快適に楽しむことができた。有料エリアでは視界も良く、安全にも配慮されていたと感じた。
ただし、SS観戦券が用意されているイベントは限られており、売り切れのリスクもある。公式サイトやSNSでの情報収集は早めに行うのが鉄則だ。装備も含め、事前準備の重要性を痛感した。
ラリーはモータースポーツの中でも、観戦の難易度が高いジャンルなのかもしれない。
次回はサービスパークも楽しみたい
今回はスケジュールの都合で、サービスパークに立ち寄ることができなかった。ラリーの見どころは、競技だけでなく整備風景やチームのやりとりが見られるサービスパークにもある。
次回の「ラリー北海道」では、サービスパークも含めてたっぷりと楽しみたいと思っている。
準備があればラリー観戦はもっと楽しくなる
群馬の「ラリー・モントレー」で感じた物足りなさを払拭する、大満足のラリー観戦となった。ラリーは、ただ見に行くだけでは楽しみきれないジャンルでもある。
観戦側にも準備と工夫が求められるからこそ、奥深く、何度でも訪れたくなる魅力がある。これからも観戦スタイルを模索しながら、ラリー観戦上級者を目指していきたいと思っている。
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